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物流の運行管理システムは?比較ポイント、無料を含むおすすめ15選

運賃計算システム5選|各サービス無料比較表、トラック運賃の計算方法

運賃計算は、距離・重量・時間帯・附帯作業など多要素の正確かつ迅速な判断が必須です。
この記事では、運賃計算システム5選を厳選し、主要機能・価格・強みを無料比較表で一目でわかるように整理し、あわせて失敗しない選び方(機能・料金・サポート・拡張性・業務適合性)と、トラック運賃の標準的な計算方法や影響要因も解説します。

目次

1.運賃計算システム5選|各サービスの無料比較表つき

運賃計算システムには、機能特化型から総合基幹システムまで幅広い種類があります。ここでは、代表的な5つのサービスを取り上げ、それぞれの特徴や強みを比較しながら紹介します。自社のニーズに合うシステムを見極める参考にしてください。

(1)物流基幹システムAIR

引用:五十鈴株式会社

クラウド型物流基幹システム「AIR」は、運賃計算を含む受注・配車・日報・請求までを一元管理し、運送業務の効率化とコスト削減を同時に実現します。

日報入力機能ドライバーが入力した実績データが自動で反映され、管理者はチェックするだけで日報登録が完了
動静登録機能ドライバーはスマートフォンやタブレットからリアルタイムで配送の進捗状況を簡単に記録
配車計画機能重量物輸送に特化した独自自動配車ロジックを搭載。
最大積載量の実現を支援
待機・附帯登録機能待機時間や附帯作業の時間をボタン操作で簡単に登録が可能

自動配車機能により最適なルートを算出し、ドライバーの労務状況や運行日報をクラウド上で自動反映。運賃計算も日報情報に基づいて正確に算出されるため、請求業務のスピードと精度が大幅に向上します。

拠点間連携や傭車利用にも対応しており、営業所間の帰り便活用や積み合わせ配送を可能にすることで、輸送効率を最大化。クラウド対応のため自社サーバーは不要で、ブラウザから直感的に操作できます。

製品ページはこちら

主要機能受注、配送計画の立案、運転日報の管理、請求書の管理、他のシステムとの連携、ドライバーアプリ機能、売上仕入れ管理など
所在地東京都千代田区丸の内2−2−1岸本ビル10階
価格・料金プランこちらからお問い合わせいただけます

(2)運賃計算システム(ロジスティードソリューションズ株式会社)

引用:https://sol.logisteed.com/

クラウド型「運賃計算システム」は、ロジスティードソリューションズ株式会社が提供する輸配送業務向けソリューションです。倉庫管理・配車管理・物流費計算を統合し、正確な運賃計算と請求精度の向上を実現します。

受注や配車データと連動して運賃を自動算出できるため、手作業による入力やミスを削減。コスト分析やレポート作成も可能で、物流費用の「見える化」を支援します。さらにグローバル展開にも対応しており、海外拠点を含む物流ネットワーク全体の効率化をサポートします。

製品ページはこちら

主要機能運賃計算・請求の自動化、配車管理との連携、物流コスト分析、海外拠点対応
所在地東京都中央区京橋二丁目9番2号ロジスティードビル
価格・料金プラン要お問い合わせ

(3)KYOEI 運賃計算システム

引用:https://www.kyoei.co.jp/cti/logistics/logisys01.html

クラウド対応の「KYOEI運賃計算システム」は、物流現場における多様な輸送条件を自動的に集計し、正確かつ効率的な運賃計算を実現します。

距離・重量・積載率・経由地など複雑な条件を考慮した計算が可能で、手作業に依存した従来の運賃算出を大幅に効率化。ドライバーごとの日報や配送実績と連携させることで、請求処理のスピードと精度も向上します。さらに受注・請求システムとの連動により、業務全体の流れをシームレスにつなぎ、人的ミス削減とコスト最適化を同時に実現します。

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主要機能距離・重量等を考慮した自動運賃計算、配送実績との連携、請求データ出力、クラウド対応
所在地東京都品川区東品川4-12-6  品川シーサイドキャナルタワー
価格・料金プラン要お問い合わせ

(4)運賃自動計算システム

引用:https://jta.or.jp/member/kaisei_jigyoho/hyoujun_app.html

クラウド型「運賃自動計算システム」は、全日本トラック協会が提供する標準的な運賃表に基づいた自動計算ツールです。中小事業者でも簡単に運賃原価を把握できるよう設計されており、法令遵守と適正運賃収受の支援を目的としています。

輸送距離や車両条件などの入力に応じて運賃を自動算出し、協会が定める標準的な運賃に即した金額を提示。従来の手作業による計算ミスを防ぐと同時に、荷主との交渉資料としても活用できます。さらにクラウド対応のため常に最新の制度改正や計算方式にアップデートされ、安心して利用可能です。

主要機能標準的な運賃表に基づく自動計算、距離・車両条件対応、クラウド更新、荷主交渉資料に活用
所在地東京都新宿区四谷三丁目2番地5
価格・料金プラン要お問い合わせ

(5)運賃計算システム(株式会社ノリック)

引用:https://noric.co.jp/

クラウド型「運賃マスターズ(運賃計算シミュレーションシステム)」は、株式会社ノリックが提供する高精度な運賃計算とコスト管理を実現するシステムです。

個建運賃から路線便まで複雑なタリフ運賃を正確に計算でき、重量運賃や特別条件にも対応。従来は運送会社からの請求を待たないと把握できなかった運賃を、日次単位で可視化できます。部門別・製品別にカスタマイズすることで、より詳細な運賃コスト管理も可能です。

製品ページはこちら

主要機能個建・路線便対応の高精度運賃計算、請求データ自動照合、日次単位の運賃管理、部門別・製品別のコスト把握、新規拠点立ち上げ時のシミュレーション
所在地大阪府大阪市中央区南本町2丁目6番5号 ファースト船場ビル8F
価格・料金プラン要お問い合わせ

2.運賃計算システムの選定ポイント

数多くの運賃計算システムの中から最適なものを選ぶには、機能比較だけでは不十分です。コストやサポート体制、将来性、そして自社の業務フローとの適合性を総合的に見極めることが、導入効果を最大化する鍵となります。以下では、その具体的な選定ポイントを順に解説します。

(1)自動計算、複数運賃対応、レポート機能などの機能面

運賃計算システムを比較する際に重視すべきは、搭載されている機能の充実度です。距離や重量、時間帯といった条件を入力するだけで正確な運賃を自動算出できるのは基本機能ですが、複数の運賃体系に柔軟に対応できるかどうかが現場での使いやすさを左右します。また、過去の輸送データをレポートとして出力できれば、コスト削減や運賃交渉の材料として活用でき、経営改善にもつながります。

区分主な機能概要・メリット
必須機能自動計算距離・重量・時間帯などを基に正確な運賃を即時算出し、人的ミスを防ぐ
複数運賃体系への対応距離制・重量制・時間帯別・割増条件など、複雑な料金体系に対応
請求データ出力荷主や明細単位のデータを自動出力し、請求書作成を効率化
あると便利な機能レポート・分析過去実績を集計し、コスト構造を可視化して経営判断に活用
システム連携配車・受注管理とデータを共有し、業務全体を効率化
クラウド対応サーバー不要で常に最新バージョンを利用でき、多拠点展開にも対応

このように、運賃計算システムは計算ツールにとどまらず、請求精度を高め、業務全体の効率化を支える存在です。比較時には必須機能を満たしているかを確認しつつ、将来的に役立つ付加機能も視野に入れることが効果的です。

(2)料金体系

運賃計算システムの料金は、初期費用・月額利用料・オプション料金などに分かれます。費用だけでなく、提供される機能やサポートとのバランスを確認し、自社の規模や予算に合ったシステムを選ぶことが重要です。

料金項目内容ポイント
初期費用導入や環境設定にかかる一時費用カスタマイズが多いと高額になりやすい
月額利用料システム利用の定額費用ユーザー数や取引量で変動する場合あり
オプション料金追加機能やサポートに発生請求チェックや連携機能などに別途費用
無料トライアル一定期間の試用制度操作感や導入効果を検証できる

このように料金体系を整理して把握することで、表面上の安さに惑わされず、長期的に費用対効果の高いシステムを選定できます。特に無料トライアルは、自社業務に適合するかを判断するうえで有効な手段です。

(3)サポート体制

運賃計算システムを導入した後も安心して活用するには、充実したサポート体制が欠かせません。問い合わせへの対応の早さや担当者の専門性、さらにマニュアルやFAQといった自己解決のための情報整備が、スムーズな運用に直結します。特に導入初期の段階では、操作方法やトラブル対応に関するサポートの有無が、立ち上がりのスピードを大きく左右します。

チェック項目内容ポイント
問い合わせ対応電話・メール・チャットなどのサポート窓口迅速に対応できる体制があるか確認
担当者の専門知識システムや物流業務に精通した担当者実務に即した的確な回答が得られるか
マニュアル・FAQ利用ガイドやよくある質問の整備ユーザー自身で解決できる環境があるか
導入初期支援初期設定や操作説明、トラブル対応運用開始をスムーズに進められるか

このように、システム自体の機能だけでなく、導入後の支援体制をしっかり確認することで、運用の安定性と継続的な活用効果を高めることができます。

(4)拡張性・将来性

運賃計算システムは導入時の利便性だけでなく、事業の成長や変化に柔軟に対応できる拡張性も重要です。取扱量の増加や新たな配送サービスの導入に伴い、システムが適応できるかどうかは、長期的な運用コストや業務効率に大きな影響を与えます。さらに他の業務システムとの連携や互換性も、将来的な活用範囲を左右する要素です。

チェック項目内容ポイント
処理能力大量のデータや取引件数に対応できるか事業拡大後も安定稼働できるかを確認
新サービス対応新たな配送形態や料金体系への拡張性柔軟な機能追加が可能かどうか
システム連携配車・倉庫・基幹システムとの互換性既存システムとシームレスに連動できるか
バージョンアップ継続的な機能改善や制度改正への対応長期的に安心して利用できるか

このように、拡張性と将来性を意識した選定を行うことで、導入後に大きな手戻りを防ぎ、ビジネスの成長に合わせてシステムを進化させていくことが可能になります。

(5)自社の業務フローとの適合性

運賃計算システムを選定するうえで最終的に最も重要なのは、自社の業務フローにどれだけ自然に適合するかという点です。既存システムとの連携や現場担当者の操作性が低ければ、せっかく導入しても現場に負担をかけてしまい、効率化どころか逆効果となる可能性もあります。

チェック項目内容ポイント
システム連携既存の受注・配車・請求システムとの互換性二重入力を防ぎ、業務全体を効率化できるか
操作性現場担当者が直感的に操作できるUI/UX教育コストを抑え、導入初期から活用できるか
例外処理対応イレギュラーな配送条件や特殊請求への柔軟性実務で発生する多様なケースに対応可能か
現場負担実際の作業フローに無理なく組み込めるか運用が複雑にならず、負担軽減につながるか

このように、システムが業務フローに自然に溶け込み、現場担当者にとって負担のない形で活用できることが、スムーズな運用と定着の鍵となります。

3.運賃計算システムとは?

運賃計算システムとは、物流業界における煩雑な運賃算出業務を効率化・自動化するために開発されたソフトウェアです。複雑な料金体系や配送条件、付帯サービスなどを考慮した正確な運賃計算を短時間で行い、ヒューマンエラーを削減します。ここでは、システムの基本機能や導入メリット、注意すべきデメリットを整理し、実際の運用に役立つ視点を解説します。

(1)システムの概要と機能

運賃計算システムは、輸配送業務における複雑な計算を自動化し、正確性と効率性を高めるために設計されています。距離や重量、容積、時間帯、さらには地域や特殊条件といった要素を考慮し、人手では煩雑になりがちな計算をスムーズに処理できます。これにより手作業でのミスを防ぎ、算出にかかる時間を大幅に短縮することが可能です。さらに過去の配送データや顧客情報と連携することで、請求書の作成を効率化し、運賃設定の根拠となるレポート作成にも役立ちます。

機能内容メリット
運賃算出の自動化距離・重量・容積・時間帯・地域条件を自動計算計算精度を高め、業務時間を短縮
複数運賃体系への対応距離制、重量制、時間帯別、特殊条件などに柔軟対応現場の多様な料金ルールに適応
過去データとの比較・分析輸送実績を集計・分析し、コスト構造を可視化経営改善や運賃交渉の根拠に活用
請求・支払業務との連携請求書の自動作成や支払データとの照合請求精度を向上させ、ミスを削減

このように、運賃計算システムは単なる計算ツールではなく、請求・分析まで一貫して支援することで、現場業務の効率化と経営判断の質を同時に高める役割を担っています。

(2)システム導入のメリット・デメリット

運賃計算システムの導入は、業務効率化やコスト削減といった明確なメリットをもたらしますが、一方で導入・運用における一定のコストや、システムへの依存といったデメリットも存在します。これらのメリット・デメリットを十分に理解した上で、自社にとって最適なシステムを選定することが重要です。

①メリット:効率化、正確性向上、コスト削減、顧客満足度向上

運賃計算システムの導入によって得られる最大の効果は、業務効率の改善と正確性の確保です。従来は手計算やExcelに多くの時間を割いていた業務を自動化できるため、担当者はより付加価値の高い業務に専念できます。また、計算ミスや請求漏れを防ぐことで顧客からの信頼を獲得し、結果として利益率の改善と満足度向上につながります。

メリット内容効果
業務効率化手計算やExcel作業を自動化担当者がコア業務に集中できる
正確性向上計算ミスや請求漏れを防止顧客からの信頼を獲得
コスト削減無駄なルートや誤請求を是正適正運賃の設定で利益率を改善
顧客満足度向上見積りや請求を迅速かつ正確に提示顧客対応の品質を高める

このように、運賃計算システムは単なる効率化ツールにとどまらず、企業の信頼性や収益性を高める基盤として、物流業務の根幹を支える存在となります。

②デメリット:導入コスト、運用負荷、システム依存

運賃計算システムには多くのメリットがある一方で、導入・運用には無視できないデメリットも存在します。特に初期費用や運用の手間、そしてシステムへの依存リスクは、検討段階で必ず考慮すべき重要なポイントです。

デメリット内容注意点
導入コストシステム購入費用、導入コンサル費用、既存システムとの連携費用などが発生初期投資が大きくなる場合がある
運用負荷操作習得、定期アップデート、メンテナンスなど導入後の作業担当者の負担をどう軽減するかが課題
システム依存故障や障害、ベンダーのサポート終了による業務停滞リスク代替手段やバックアップ体制の整備が必要

このようなデメリットを十分に理解したうえで、自社のリソースや許容できるリスクを踏まえて選定を行うことが、システム導入を成功に導くための重要なステップとなります。

4.トラック運賃の計算方法

トラックの運賃は、単に走行距離だけで決まるものではありません。実際には、積荷の重量や容積、配送先エリア、さらには時間帯や特殊条件など、複数の要素が複雑に絡み合って算出されます。ここでは、標準的な算出方法と、実際の運賃に影響を与える主要な要因について解説します。

(1)標準的な運賃の算出方法

トラック運賃は「基本運賃」「附帯費用」を組み合わせて算出します。基本運賃は車両の種類や走行距離、運行時間などを基に定められ、附帯費用には待機時間や積み降ろし作業、高速道路料金、燃料サーチャージといった追加コストが含まれます。国土交通省の告示に基づき、これらを総合的に考慮することで適正な価格設定が行われます。

区分主な要素
基本運賃車両種類・走行距離・運行時間
附帯費用待機時間・積み降ろし作業・高速料金・燃料サーチャージ

このように、運賃は単純な距離計算だけではなく、実際の輸送現場で発生するさまざまな要素を反映して決定されます。

(2)運賃計算に影響を与える要因

トラックの運賃は単純な距離だけでは決まりません。積荷の重量や容積、配送先の地域、配送時間帯、さらには特殊条件など、複数の要素が組み合わさって算出されます。これらを正しく把握して適正に反映することが、収益性の確保に直結します。

要因内容
距離走行距離が長いほど燃料費・人件費・車両コストが増加し、運賃も上昇
重量・容積積載量が増えると効率が低下し、容積重量制を採用するケースも多い
配送エリア・時間帯都市部・渋滞時間帯・深夜配送・離島や山間部などは割増料金が発生

このように、運賃は「距離×貨物条件×配送条件」の三要素を中心に決定されます。事業者はこれらを正確に考慮することで、適正な価格設定と安定した収益確保につなげることができます。

5.まとめ

運賃計算は、距離や重量、時間帯など複雑な要素が絡み合う高精度が求められる領域です。手作業やExcel運用では、計算ミス・請求漏れ・交渉力不足といったリスクが避けられず、業務効率や収益性にも限界があります。その解決策として、クラウド型運賃計算システムの導入が有効です。

自社の規模や業務フローに合ったシステムを選定し、コスト管理と請求精度を高めることで、物流の持続的な成長を実現しましょう。

監修

企業間物流に詳しい!運行管理のプロ監修「運行管理ナビ」編集部です。

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