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トラックの効率化とは?工夫や改善事例、おすすめシステム13選

トラック輸送の効率化は、深刻化する2024年問題を解決するために欠かせない課題です。

本記事では、トラック輸送の効率化が求められる背景や、効率化を進めるための具体的な方法、業務改善に効果的なおすすめシステムを詳しく解説します。

目次

1.トラックの効率化が求められる物流業界の背景

トラックの効率化が求められる物流業界の背景には、人材不足物流コストの高騰などの直接的な対処が困難な問題が関わっています。

ここでは、具体的なデータとともにトラックの効率化が求められる物流業界の背景を解説します。

(1)トラックドライバーの人手不足と高齢化

画像引用:https://www.meti.go.jp/meti_lib/report/2022FY/000614.pdf

トラックドライバーの人数は1995年から減少傾向にあり、すでに深刻な人手不足に直面しています。このまま対応策が講じられなければ、2015年から2030年にさらに3割減少すると予測されており、業界全体に大きな影響を及ぼすと懸念されています。

画像引用:https://driver-roudou-jikan.mhlw.go.jp/truck/work

また、厚生労働省の統計によると、2021年時点でのトラックドライバーの平均年齢は、小型・普通車で47.4歳大型車で49.9歳と、全産業平均の43.4歳を大きく上回っています。特に多くを占める高齢層が引退することで、今後、人手不足がさらに深刻化する可能性が高まっています。

このような背景から、トラック輸送の効率化を進め、限られた人材で業務を最大化する仕組みが求められています。

(2)物流コストの値上げ

画像引用:https://www1.logistics.or.jp/Portals/0/resources/Cost/cost_report_20240426.pdf

公益社団法人日本ロジスティクスシステム協会の「2023年度物流コスト調査書」によると、物流コストは2021年度をピークとして一時的に減少傾向にあるものの、2024年問題により再び上昇が予測されています。、人件費や燃料費の高騰が主な要因とされています。

物流コストは主に以下の5つを指しています。

輸送費燃料費、車両維持費、運賃など
荷役費フォークリフトやクレーンの使用、作業員の労務費など
保管費賃料、空調設備の維持費、保険料など
管理費在庫管理システム、輸配送スケジュール管理、ITツールの導入費用など
人件費ドライバー、倉庫作業員、運行管理者などの人件費

物流コストの上昇に対応するため、企業は効率的な物流体制を構築し、コスト削減に向けた取り組みを進める必要があります。

(3)宅配便の増加

インターネットショッピングの普及により、日用品を含む多様な商品がECサイトで購入されるようになり、個人宅向け配送が急増しました。

コロナ禍での外出自粛がオンラインショッピングの利用を一層促進し、宅配便の需要を押し上げました。

国土交通省のデータによると、宅配便の取扱個数は2019年の43億2,300万個から2023年には50億700万個に増加しており、わずか3年間で約7億個増加しています。

ニーズの変化による宅配便の急増は、配達時間指定対応や再配達の頻発を招き、すでに人手不足に直面している運送業界にさらなる負担を課しています。

その結果、トラック運転手の長時間労働や業務過多が深刻化しており、運送業界全体で持続可能な物流体制を構築することが急務となっています。

(4)環境への配慮

画像引用:https://www.mlit.go.jp/hakusyo/mlit/hakusho/h20/html/j1211400.html

トラック輸送は全輸送手段の中で最もCO2排出量が多いとされ、その排出量は貨物輸送全体の約9割を占めています。そのため、トラック輸送における環境負荷を削減することが急務となっています。

さらに、2050年カーボンニュートラル宣言を受け、日本政府は2030年度までに温室効果ガスを46%削減する目標を掲げています。この目標を達成するには、物流分野でもCO2削減の取り組みを強化する必要があります。

このような背景から、配送効率化は環境負荷を減らすための社会的責任を果たす上で欠かせないだけでなく、政府が掲げる温室効果ガス削減の目標にも重要な役割を果たします。

(5)積載率の減少

画像引用:https://www.mlit.go.jp/road/ir/ir-council/buturyu_douro/pdf01/03.pdf

貨物自動車の積載率は、2010年以降約40%程度に留まっており、効率的な輸送が十分に実現されていません。一方で、物流件数はほぼ倍増しており、積載率の低下が物流業界の大きな課題となっています。

個人宅向けの小口配送が増加する中、迅速な配達への要求が高まったことで、十分な荷物の積み合わせができないまま配送が行われるケースが多発しています。

このような小口・多頻度化の進行は、輸送効率をさらに低下させています。

積載率の低さを改善し、輸送効率を向上させるためには、配送ルートの見直しや荷物の集約など、物流プロセス全体を根本から見直す必要があります。

2.トラックの効率化を妨げる要因

トラックの効率化を妨げる要因には、制約条件荷待ち時間が挙げられます。概要は以下のとおりです。

制約条件顧客のニーズに応えるための柔軟性が求められるが、それが効率性を犠牲にする場合がある
荷待ち時間積み下ろし施設の不足やスケジュール管理の非効率が原因で荷待ちが長引く

ここでは、トラックの効率化を妨げる要因について解説します。

(1)制約条件

トラックの効率化は、時間指定車両サイズの制限荷物の積み方など、さまざまな制約条件があるため、単一方法での解決が難しい課題となっています。

主に以下の制約条件と影響が挙げられます。

制約条件影響
時間指定配達時間が指定されているため、配送ルートやスケジュールが制約を受ける
車両サイズ配送先によっては車両のサイズが制限されているため、配送回数が増加し輸送効率が低下する
荷物の積み方配送先の受け入れ条件により、パレットやバラ積みなど異なる積み方が求められる
リードタイム頻繁な納品要求や短いリードタイムが発生し、柔軟な計画立案が困難になる

トラックの効率化を実現するには、納品回数リードタイム荷物の受け渡し方法など、複数の要素を考慮した調整が必要です。

効率化を進めるためには、一つの課題だけを解決するのではなく、さまざまな制約条件のバランスを取りながら全体を最適化することが求められます。

(2)荷待ち時間

荷待ち時間は数時間に及ぶこともあり、その所要時間を正確に予測するのが困難です。これは、荷物の準備状況や荷役作業の進行具合といった複数の要因が絡み合うためです。

荷待ち時間が発生する主な原因として、以下の要素が挙げられます。

  • 荷物の準備不足
  • 荷役作業の遅延
  • バース(荷役スペース)の不足
  • スケジュールの不一致
  • 突発的なトラブル
  • ピーク時の作業集中

これらの原因が複合的に絡み合うことで、荷待ち時間が長引くケースが多発します。効率化には、これらの要因を個別に分析し、改善策を講じることが求められます。

3.トラックの効率化を推進する方法

トラックの効率化を推進する方法は、共同配送モーダルシフトなどが挙げられます。

トラックの効率化を推進する方法概要
共同配送複数の企業が連携して荷物をまとめ、同じトラックで配送する仕組み
輸送網の集約分散していた輸送網を一本化し、ルートや拠点を効率化する
モーダルシフトトラック輸送から鉄道や船舶などの大量輸送手段に切り替える
配送計画の見直しAIやデジタルツールを活用して配送ルートやスケジュールを最適化する

ここからは、より詳しくトラックの効率化を推進する方法を解説します。

(1)共同配送

共同配送は、複数の企業が荷物をまとめて一括配送することで、トラックの稼働率を実現する取り組みです。

改善を目指せる課題積載率の低さ、非効率による燃料、労働力の消費など
主な効果・積載効率の向上
・車両台数の削減
・ドライバー不足の解消
・環境負荷の低減

従来、各事業者は個別にトラックを用意し、積載率が低いまま独自のルートで配送していました。この結果、トラック運転手の労働力や燃料費が非効率に消費され、物流全体の効率が低下していました。

一部のコンビニエンスストアや食品メーカーなどでは、共同配送を導入することで、往路・復路ともに高い積載率を維持しながら効率的な配送を実現しています。これにより、輸送コストの削減だけでなく、トラックの稼働効率の最大化環境負荷の低減といった複数のメリットが得られています。

共同配送は、積載効率の向上、車両台数の削減、そしてドライバー不足の解消といった物流業界の複数の課題を同時に解決できる有効な手段として注目されています。

(2)輸送網の集約

物流拠点を集約すると、荷物を一元管理し、まとめて配送できるようになり、トラック台数の削減積載効率の向上などの効果が期待できます。

改善を目指せる課題拠点間輸送の非効率性、重複配送、ドライバー不足など
主な効果・物流コストの削減
・積載効率の向上
・環境負荷の低減

従来の物流システムでは、複数の倉庫や物流センターを利用していたため、拠点間輸送の増加や同じ納品先に複数のトラックが配送することによる非効率な配送が発生していました。

輸送網を集約することで、必要なトラック台数の削減や積載効率の向上、さらには運転手の省人化まで実現できるようになるため、幅広い課題に対応する取り組みとして注目されています。

(3)モーダルシフト

モーダルシフトは、トラック輸送から鉄道船舶輸送に転換することで、環境負荷の低減ドライバーの労働環境改善を同時に実現する効率化策です。

改善を目指せる課題環境問題、ドライバー不足、物流コストの増加、
主な効果・CO2排出量削減
・ドライバーの負担軽減
・輸送効率の向上・コスト削減・持続性の向上

鉄道や船舶は、一度に大量の荷物を輸送できるため、トラック輸送に比べてCO2排出量を大幅に削減できます。国土交通省のデータによれば、1トンの貨物を1km運ぶ際のCO2排出量は以下の通りです。

1トンの貨物を1km運ぶ際のCO2排出量(g)
  • トラック:208
  • 鉄道:20
  • 船舶: 43

参考:国土交通省 モーダルシフトとは

モーダルシフトは、環境問題労働力不足という二つの課題を同時に解決する、物流業界における重要な戦略となります。

(4)システムによる配送計画の見直し

高速道路の効果的な活用や物流拠点の最適な配置など、複数の要素を調整することで、配送効率の向上が期待できます。

自動配車システムAIなどを活用したITツールの導入は、熟練した担当者の経験に依存していた配車業務を標準化し、属人化の解消を目指すことが可能です。

改善を目指せる課題属人化した配車業務、配送ルートの非効率性、積載率の低さ、ドライバーへの負担など
主な効果・属人化の解消
・積載率の向上
・労働負担の軽減
・コスト削減
・環境負荷の軽減

新人や未経験者でも効率的に業務を進められる環境を構築し、物流業界全体の効率化と持続可能性の向上に寄与する重要な施策となるでしょう。

4.トラックの効率化に役立つシステム13選

ここからは、トラックの効率化に役立つシステムを紹介します。

(1)物流基幹システムAIR

引用:五十鈴株式会社

五十鈴株式会社の物流基幹システムAIRは、物流業務全般をワンストップで管理できる包括的なクラウドシステムです。

同システムでは、受注から配車、運転日報、請求までの一連の業務を一元管理できます。

自動配車機能を搭載し、スマートフォンアプリと連携した車両動態管理により、効率的な配送計画の立案が可能です。

以下では、幅広い機能を網羅しながらも扱いやすさにも配慮されたAIRの操作画面の一部を紹介します。


メインメニュー


・配送量やドライバーの状態をリアルタイムで監視
・直感的に操作しやすいデザイン性


配送依頼登録


・登録業務の効率化
・データアップロードによる登録も可能


配車計画

・配車後、地図で経路を確認可能
・携帯アプリと連動し、配送進捗の確認ができる


運転日報入力


・日報管理・入力の効率化
・ドライバー用アプリの使用で運行情報が連携される


請求


・輸送金額を荷主・明細単位ごとに確認できる
・確定後はExcel・PDFで請求書を出力可能

さらにドライバーの労務管理機能を備え、労働時間の適正管理運転日報の作成を効率化し、柔軟な労務管理機能によって、2024年問題への対応も可能となるでしょう。

また、複数営業所間でのリアルタイムな情報の共有が可能です。

営業所をまたいだ配送ルートの最適化や帰り便の活用、荷物の積み合わせることができ、物流全体の効率化とコスト削減を実現します。

お問い合わせボタン
主要機能・自動配車機能を活用することで、効率的な配送計画を立てられる
・労務管理機能により、ドライバーの労働時間を正確に管理できる
・営業所間での情報共有がリアルタイムで可能となる
所在地〒100-0005 東京都千代田区丸の内2-2-1 岸本ビル
料金こちらからお問い合わせできます

(2)Cariot

引用:株式会社フレクト

CariotはGPS技術を活用し、3秒ごとに車両の位置情報を更新することでリアルタイムな車両管理を可能にします。

正確な位置情報を基に、配送指示の最適化や遅延への迅速な対応が可能となり、車両とドライバーの稼働率を向上させることが可能です。

また、特定地点の通過確認や到着時刻の自動計測、走行実績のレポート作成、詳細な駐停車分析などきめ細かな運行管理機能を提供します。

主要機能・GPSによる車両管理
・到着時刻の計測やアルコールチェックなどの運行管理機能
・スマホアプリで日報作成が可能
所在地〒105-0004 東京都港区新橋5-13-4 YMG新橋ビル6F
料金こちらからお問い合わせできます

(3)Loogia

引用:株式会社オプティマインド

LoogiaはAI技術を活用し、配車・配送計画を自動で立案するクラウドサービスです。

特徴は、単純な距離や時間だけでなく、約40種類にも及ぶさまざまな条件や制約を総合的に考慮し、実務に即した配車計画を提案できる点です。

シンプルで直感的なUIを採用しているため、配車の専門知識がない事務担当者でも容易に操作できます。

主要機能・さまざまな条件や制約を考慮した配車計画の提案
・操作性に優れている
・ドライバーの位置情報や配送状況の把握が可能
所在地〒460-0008 愛知県名古屋市中区栄2-11-30 セントラルビル9F
料金こちらからお問い合わせできます

(4)LINKEETH

引用:株式会社JVCケンウッド

LINKEETHは、安全運転支援システムと動態管理システムを統合し、車両運用に関わるさまざまな業務を包括的にサポートしています。

AI技術を搭載した通信型ドライブレコーダーを通して、各車両の基本情報に加え、保険会社やリース会社、事故対応担当者の情報までクラウド上で一元管理することが可能です。

さらに、13か月前までのデータを日報として出力できる機能を備えており、2022年の道路交通法改正で定められた1年間のデータ保存義務にも対応しています。

主要機能・各車両情報やリース会社情報などを一元管理
・運行日報の自動作成機能
・13か月前までのデータを日報として出力可能
所在地〒100-8019 東京都千代田区大手町2-3-1 大手町プレイスウエストタワー
料金こちらからお問い合わせできます

(5)ネットワーク型車載情報システム

引用:株式会社トランストロン

ネットワーク型車載情報システムは、富士通製デジタルタコグラフを活用した包括的な運行支援サービスです。

デジタルタコグラフで記録された詳細な運行管理情報を効率的に整理・集計し、運行日報や各種管理帳票の作成、ドライブレコーダー映像を活用できます。

サービスの特徴的な強みとして充実したサポート体制があり、24時間365日対応可能なコールセンターを完備しているほか、車載機器に不具合が発生した際には、代替機を事前に送付してから現地で交換を行うことで、システムの安定運用と業務の継続性を確実に担保しています。

主要機能・デジタコを活用した運行管理
・24時間365日の充実したサポート体制
・富士通デジタコの情報を取得可能
所在地〒222-0033神奈川県横浜市港北区新横浜2-15-16 NMF新横浜ビル
料金こちらからお問い合わせできます

(6)TCloud for SCM

引用:TCloud for SCM

TCloud for SCMは、30年以上にわたる物流・サプライチェーン分野での豊富な経験を活かして開発された運行管理システムで、スマートフォンを活用した位置情報管理が特徴です。

リアルタイムでドライバーの走行状況を把握できるだけでなく、到着予定予測機能により、厳密な配送時間指定にも柔軟に対応することが可能です。

システムに蓄積された走行実績やルート情報、作業履歴は一覧で確認できます。ルート別の待機発生率や納品先ごとの作業時間など、多角的な視点からの分析機能によって、物流業務の継続的な改善をサポートしてくれるでしょう。

主要機能・位置情報管理
・到着予定予測機能により配送時間指定にも対応可能
・走行実績やルート情報など分析機能が充実
所在地〒105-8665東京都港区新橋6-19-15(東京美術倶楽部ビル)
料金こちらからお問い合わせできます

(7)AORINO Biz

引用:スマートモバイルコミュニケーションズ株式会社

AORINO Bizは、通信機能とGPS機能を搭載したAIドライブレコーダーシステムです。

現場での作業時間を正確に計測・分析でき、各作業地点での所要時間を把握することで、業務効率の向上につながると同時に、従業員の労務管理の面でも有効活用が可能です。

また、安全運転支援機能も充実しており、危険運転を検知した際の自動アラート機能を搭載しています。

主要機能・現場の作業時間を正確に把握可能
・危険運転に対する自動アラート機能搭載
・緊急時にはワンタッチで110番通報可能
所在地〒169-0051 東京都新宿区西早稲田2−20−9 小杉ビル西早稲田
料金フロントカメラ:月額1,650円(税込)フロントカメラ+リアカメラ:月額1,980円(税込)フロントカメラ+ドライバーモニタリングカメラ:月額1,980円(税込)

(8)KITARO

KITARO
引用:株式会社アクシス

KITAROは、国土交通省認定のデジタルタコグラフとして、運行記録計設置義務に完全対応したシステムです。

全車両の位置情報をリアルタイムで把握できる機能を備えており、緊急時には最も近い位置にある車両へ迅速な支援指示を出せます。

また、過去の走行履歴の確認や到着時刻の予測機能を備えているため、配送先からの問い合わせに対して、正確な情報に基づいた迅速な対応が可能です。

主要機能・国土交通省認定のデジタコ
・全車両の位置情報を把握可能
・日報の自動作成機能搭載
所在地〒105-0003東京都港区西新橋2-3-1 マークライト虎ノ門8F
料金こちらからお問い合わせできます

(9)運管PRO

引用:東海電子株式会社

運管PROは、デジタルタコグラフとドライブレコーダーを統合的に活用したクラウド型の運行管理アプリケーションです。

リアルタイムでの車両動態管理や稼働実績の集計、運転者の拘束時間管理など、幅広い運行管理機能を備えています。

また、改善基準告示に準拠した運行管理を重視しており、違反のチェック機能や法令を遵守した配車・運行指示の作成をサポートします。

主要機能・幅広い運行管理機能
・改善基準告示を遵守した配車・運行指示が可能
・デジタコとドラレコを使用
所在地〒419-0201静岡県富士市厚原247-15
料金こちらからお問い合わせできます

(10)運行管理システム「TacMan」・動態把握システム「TacNet」

引用:株式会社大塚商会

運行管理システムTacManと動態把握システムTacNetは、富士通製デジタルタコグラフと連携し、運輸業界の多様なニーズに対応するシステムです。

TacManは高い拡張性を特徴とし、デジタルタコグラフの操作パッドを業務に合わせて自由にカスタマイズできます。

一方、TacNetは車両から送信される位置情報や積載状況、走行速度などの情報をリアルタイムで地図上に表示し、視覚的な車両管理を可能にします。

さらに、24時間365日体制の電話サポートを完備しており、システムの安定運用をバックアップしています。

主要機能・TacManではデジタコの操作パッドをカスタマイズ
・TacNetでは車両から送信される情報をリアルタイムで確認可能
・期間業務との連携可能
所在地〒102-8573東京都千代田区飯田橋2-18-4
料金こちらからお問い合わせできます

(11)ODIN動態管理

引用:株式会社オンラインコンサルタント

ODIN動態管理は配送業界に特化した実用的な運行管理が可能であり、スマートウォッチやスマートフォンのGPS機能を活用することで、専用機器やソフトウェアを必要としません。

GPS位置情報記録により複数のドライバーの位置をリアルタイムで把握でき、複数のドライバーへの一斉メッセージ送信機能や日報の自動出力機能、配送先のカテゴリー別管理・分析機能など、実務に即した機能を搭載しています。

主要機能・複数ドライバーの位置情報をリアルタイムで取得
・日報の自動出力機能
・配送先情報のCSVアップロードにも対応
所在地〒220-0004神奈川県横浜市西区北幸2-10−39 日総第5ビル 9F
料金月額1,500円 / 1名(税込)

(12)MOVO Fleet

引用:株式会社Hacobu

MOVO Fleetは、物流業界に特化した動態管理サービスで、専用端末の設置だけで利用を開始でき、車両位置や配送状況をリアルタイムで可視化可能です。

GPS情報を活用して着荷判定や停留時間を自動検知し、検知した情報をダッシュボード上にまとめて表示させることも可能です。

取引先と画面共有もできるため、電話やメールでのやり取りを削減し、コミュニケーションの効率化を図れるでしょう。

さらにデータ管理機能も充実しており、車両ごとの走行ルートや速度ログ、CO2排出量の概算などの詳細な走行実績データを取得可能です。

主要機能・5秒間隔でGPS位置情報を取得
・遅延予測時の自動メール通知機能搭載
・走行ルートなどの詳細な走行実績データを取得可能
所在地〒108-0073 東京都港区三田3-14-10 三田3丁目MTビル 9F
料金こちらからお問い合わせできます

(13)DRIVE CHART

引用:GO株式会社

DRIVE CHARTは、AI技術を活用した事故防止に役立つドライブレコーダーシステムです。

車両ごとの走行軌跡表示機能や運行日報・月報の自動作成機能など、基本的な運行管理機能を標準装備しています。

脇見運転や一時不停止などの危険運転を自動的に検知してアラートを発することで、事故リスクの大幅な低減を実現します。

さらに、アルコール検知器との連携によって、2022年から義務付けられた運転前後のアルコールチェックにも対応しています。

主要機能・危険運転の自動アラート
・ヒヤリハットマップ
・アルコールチェックにも対応
所在地〒106-6216 東京都港区六本木3-2-1 住友不動産六本木グランドタワー16F
料金こちらからお問い合わせできます

5.トラックの効率化における事例

ここでは、実際にトラックの効率化に成功した事例を紹介します。

(1)独自システムの開発で業務効率化

画像引用:https://driver-roudou-jikan.mhlw.go.jp/truck/example

エースカーゴ株式会社では、従業員の大量退職と採用難という深刻な課題に直面していました。業界特有の働き方を改善するため、独自の社内システムの開発に着手します。

手書きだった運行管理や伝票管理をデジタル化し、帳票フォーマットを統一することで確認作業を効率化します。

また、クラウド上で荷主や事務所、倉庫間の情報を共有し、リアルタイムで状況を把握できる仕組みを構築しました。これにより、問い合わせや積み忘れのミスが減少し、業務精度が向上しました。

(2)運行情報の可視化による荷待ち時間の短縮

画像引用:https://driver-roudou-jikan.mhlw.go.jp/truck/example

菱木運送株式会社は、運転者の長時間労働が常態化し、業界全体で過労による交通事故が多発する中、改善に向けて運行データ機器を全車両に導入しました。

この機器はドライブレコーダーとデジタルタコグラフの機能を統合し、業務の可視化を実現します。データ分析により、長時間労働の主要因が荷物の積み下ろし時の待機時間であることが判明しました。

さらに運行記録データを活用して荷主側に現状を説明した結果、協力を得ることに成功し、待機時間の大幅短縮と労働環境の改善を達成しました。

6.まとめ

ここまで、トラックの効率化が妨げられる要因や効率化を推進する方法、効率化を手助けするおすすめシステムについて解説しました。

人手不足や物流コストの値上げなど、物流業界が直面している危機から脱するためには、トラックの効率化が欠かせません。

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