物流の運行管理システムは?比較ポイント、無料を含むおすすめ15選

【無料あり】トラックの運行管理システムとは?概要、クラウド型など

トラック向け運行管理システムを利用すると、安全性の向上や業務負担の軽減、人手不足への対応などのメリットがあります。

本記事では、トラック向けの運行管理システムの概要やおすすめのシステムについて解説します。活用法や選び方もあわせて解説しますので、運行管理システムの導入を検討している場合に参考にしてください。

目次

1.トラック向け運行管理システムとは?

運行管理システムとは、トラック配送業務運行管理業務などの業務を効率化できる機能を搭載したシステムです。

配車管理機能勤怠管理位置情報の取得請求書発行など、運行業務に関するデータをデジタル化することで、人の手で行っていた事務的作業を効率化できます。

以下に、トラック向けの運行管理システムの主な役割や種類について詳しく解説します。

(1)トラック向け運行管理システムの役割

運送業界では、人手不足や運送コストの高騰、厳しい法規制など、さまざまな課題が存在します。運行管理システムは、これらの課題を解決するために、 業務の自動化効率化を実現するツール として、重要な役割を果たします。

運行管理システムを導入することで、次のような業務を効率化・簡素化できます。

業務内容システム導入で期待できる効果
配車管理トラックやドライバーの運行スケジュールを最適化し、効率的な配車が可能
勤怠管理運行データと連携して自動的に勤務状況を記録し、労働時間の把握や法令遵守が簡単に行える
車両管理車両の整備スケジュールや故障予兆を可視化し、コスト削減と安全性向上を実現
ドライバーの安全運転教育危険運転の記録データを活用し、具体的な指導内容を提示できる
請求書発行運行データを自動的に請求書に反映し、手作業を減らしミスを防止
日報作成運行管理システムがデータを自動で記録・集計し、日報作成・管理の負担を軽減

例えば、複雑な配車業務でもシステムに必要項目を入力するだけで、短時間で最適なルートおよびトラックの選定を自動作成できます。

これにより人が行う作業を効率化できるだけでなく、人件費や配送コストの削減、労働環境の改善といった効果も期待できるでしょう。

(2)トラック向け運行管理システムの種類

運行管理システムの種類は、主に導入形態利用目的に分類されており、導入する際には自社に適合するタイプを選ぶ必要があります。

以下で、トラック向け運行管理システムの種類を導入形態と利用目的に分けて解説します。

①導入形態による分類

特徴メリットデメリット
クラウド型IT機器の設置が不要モバイル端末があれば、場所を選ばずどこでも利用可能利用者は全員クラウドを通じてシステムを使用する初期投資費用を抑えられるIT機器のメンテナンスが不要情報はクラウド運営会社が管理するため、適切なセキュリティ対策を講じる必要がある
オンプレミス型社内にIT機器を設置し、ローカルネットワークを活用自社の業務フローに応じて柔軟にシステムをカスタマイズ可能自社で情報を管理するため、セキュリティ面で優れるIT機器の定期的なメンテナンスが必要初期投資費用が高額になりやすい

導入形態にはそれぞれのメリット・デメリット があるため、選択時にはコストセキュリティカスタマイズ性を総合的に検討することが重要です。

②利用目的による分類

特徴適した用途
パッケージ型事務業務と管理業務の両方に対応する機能を搭載導入するだけでデータを一元管理が可能情報を包括的に管理したい場合におすすめ
特化型特定の機能に特化低予算でも導入可能な場合が多い求めている機能が明確な場合におすすめ
カスタマイズ型必要な機能を取捨選択して導入できる予算やニーズに柔軟に対応可能必要な機能が複数ある場合におすすめ

システム導入時には、業務効率化実用性の観点からも慎重に検討しましょう。

2.トラック向け運行管理システムの重要性

現代の運送業界は、人手不足、労働環境の改善、事故防止、業務効率化など多くの課題を抱えており、こうした課題に対応するため、トラック向け運行管理システムは業界全体で不可欠なツールとなりつつあります。

安全性の向上事故の防止や迅速な対応を支援
社内リソースの確保ドライバーの負担軽減と労働環境の改善を実現
業務の負担軽減管理者や事務スタッフの作業負担を軽減
業務の属人化からの脱却特定の熟練者に依存しない運営を実現
品質の向上スムーズな配送で取引先の信頼を高める

運行管理システムがもたらす重要なメリットを以下に整理して説明します。

(1)安全性の向上

運行管理システムには、ドライバーの位置情報のリアルタイム把握危険運転の検知機能が搭載されています。事故が発生した際の迅速な対応が可能となり、ドライバーや周囲の安全を守ることができます。

また、急発進や急ブレーキ、急ハンドルといった運転データを記録・分析することで、個々のドライバーの運転傾向を把握可能です。このデータを基に、安全運転教育を行うことで、具体的な改善指導が容易になり、長期的な事故防止に役立ちます。

(2)社内リソースの確保

運送業界では、深刻な人手不足既存ドライバーの高齢化が課題となっています。この状態が続くことで、若年層のドライバーに過剰な負担がかかり、離職リスクが高まる恐れがあります。

運行管理システムは、効率的なスケジュール管理や無駄な業務の削減を可能にするため、ドライバーの負担軽減と労働環境の改善につながります。

よって、従業員の定着率が向上し、限られた人材を有効活用できるようになるでしょう。

(3)業務の負担軽減

トラック向け運行管理システムは、運送業務全体の効率化だけでなく、運行管理者事務スタッフの負担軽減にも役立てられます。

運行データの可視化トラックの運行状況を確認するための電話や個別確認の手間を削減スケジュールの遅れやトラブルへの迅速な対応が可能問題発見が容易になり、業務改善のスピードが向上
事務作業の自動化配車計画を自動作成することで、管理者の負担を軽減日報や請求書の自動生成により、正確性が向上し、手作業によるミスを削減システムがデータを集計するため、複数の帳票作成を短時間で完了

上記の業務効率化により、管理者や事務スタッフはトラブル対応業務改善提案など、より付加価値の高い業務に時間を割くことができるようになります。これにより、企業全体のパフォーマンス向上につながります。

(4)属人化からの脱却

運行管理業務は、主に特定の熟練者が担当しているため、働き方改革が推進されている現在において属人化からの脱却が急務です。運行管理システムを導入することで以下の効果が期待できます。

業務の標準化システムが自動でデータを記録・分析
新人教育の負担軽減操作性の高いシステムであれば、経験の浅い担当者でもスムーズに業務を遂行可能

これにより特定の人材に依存せず、安定した業務運営が可能となります。

(5)品質の向上

運行管理システムを用いると最適ルートを提案する機能により、配送時間の短縮や燃料コストの削減が可能となり、安全かつ効率的に荷物を届けることができます。

さらに、バース予約機能を活用することで物流センターでの待機時間まで削減し、スムーズな納品を実現します。

これらの機能によって正確で効率的な配送が可能となるため、取引先からの信頼を向上させることができます。

3.トラック向け運行管理システムのおすすめ14選

(1)トータル物流基幹システムAIR

引用:トータル物流基幹システムAIR

五十鈴株式会社が提供する「トータル物流基幹システムAIR」は、受注、配車、運転日報、請求、仕入といった物流業務をすべて一元管理できるクラウド型の総合システムです。

直感的で見やすい画面UIと、スマートフォンでも簡単に操作できる設計により、現場の作業効率を大幅に向上する効果が期待できます。

また、属人化しがちな複雑な配車業務もシステムで最適化され、無駄の削減と正確な運行管理を実現します。

さらに、他の基幹システムとの連携に対応しており、デポ経由の配送庸車利用など、複雑な物流業務にも柔軟に対応可能です。

特徴受注・加工状況・自動配車などの物流業務を最適化スマホアプリを活用した車両の動態管理ドライバーの拘束時間規制に対応運転日報作成の自動化に対応各営業所とシステムの連動が可能
種類クラウド型
所在地〒100-0005東京都千代田区丸の内2-2-1 岸本ビル
価格・料金プラン※価格は、お問い合わせください。

(2)Loogia

引用:Loogia

Loogia(ルージア)は、全国の道路状況に対応したクラウド型の配車システムです。

配車計画は、実際の車両走行データを基に計画します。

今まで蓄積したビッグデータとドライバーの運行状況に応じた走行データを基にしたアルゴリズムによってルートを算出します。

操作画面の視認性も良く、誰でも簡単に操作できるうえ、クラウド型なのでIT機器の設置も不要です。

特徴全国数十万台の車両走行データを基に最適ルートを解析ドライバーの意見を反映した細やかな配車計画シンプルな操作画面と容易な操作性
種類クラウド型
所在地〒460-0008愛知県名古屋市中区栄2丁目11番30号セントラルビル9F
価格・料金プラン初期費用:15万円(税別)~月額費用:20万円(税別)~※月額費用は、物流規模に応じて個別見積あり

(3)Cariot

引用:Cariot

Cariot(キャリオット)は、クラウド型の車両動態管理サービスです。

専用の車載デバイスをトラックに装着し、スマホでアプリをインストールして使用します。リアルタイム位置情報の取得やドラレコ画像を共有でき、遅延時には、事前に設定した荷主・荷降ろし先に自動メールを送信することが可能です。

また、ドライバーの走行状況以外に、停車・作業・休憩時間など、勤務状況の把握や管理が容易に行えます。日報自動作成やアルコールチェック機能もあるので、ドライバーの安全対策や負担軽減にも役立ちます。

特徴全車両の位置情報とステータスを可視化取引先との情報共有機能運転日報のデジタル化
種類クラウド型
所在地〒105-0004​東京都港区新橋5丁目13番4号 YMG新橋ビル6F
価格・料金プラン※価格は、お問い合わせください

(4)DRIVE CHART

引用:DRIVE CHART

DRIVE CHART(ドライブチャート)は、クラウドを活用したドラレコサービスであり、専用のドライブレコーダーを装着するだけで使用できます。

ドライバーの危険運転や運行状況など、管理者がリアルタイムで確認でき、その他にも、遠隔動画取得機能や走行軌跡表示、日報・月報の自動作成機能など、日々の業務をサポートします。

ドラレコは、車内監視モニターを内蔵していますが、プライバシーモードを活用すれば、映像のぼかしや音声の非録音などが可能で、ドライバーのプライバシーにも配慮できます。

特徴危険検知機能を搭載各業種に対応した運用コンサルサポート各種運行業務の自動化
種類クラウド型
所在地〒106-0041東京都港区麻布台1丁目3-1 麻布台ヒルズ森JPタワー 23F
価格・料金プラン機器購入プラン機器レンタルプラン※価格は、お問い合わせください。

(5)LINKEETH

引用:LINKEETH

LINKEETH(リンキース)はクラウド型車両管理サービスで、LINKEETH DRIVEとLINKEETH ALC CHECKの2つのサービスがあります。

LINKEETH DRIVEは、車両管理を主としており、安全運転支援や車両管理がワンストップで行え、事故防止や削減、業務効率化に役立ちます。

一方のLINKEETH ALC CHECKは、アルコールチェックに特化しています。チェック結果は、スマホからクラウドの管理システムに登録するだけなので、ドライバーもストレスなく簡単に操作できます。

特徴危険運転検知機能を搭載運転診断ロジックを活用した事故防止交通違反状況を可視化
種類クラウド型
所在地〒100-8019東京都千代田区大手町2-3-1 大手町プレイスウエストタワー
価格・料金プランSafetyプラン:月額1,980円(税込)Locationプラン:月額1,980円(税込)セットプラン:月額3,080円(税込)※ドライブレコーダーは、買取・レンタルの2プランあり

(6)ODIN動態管理

引用:ODIN動態管理

ODIN(オーディーン)動態管理はスマートフォンのGPSを追跡し、業務効率化を目指す配送業向けの動態管理サービスです。

事前に記録時間を設定しておくだけで、スマホの電源を入れ、システムにアクセスした時点から自動で記録が開始されます。

位置情報は荷主と共有可能で、メッセージング機能や日報作成、ナビゲーション機能もあるので効率的な配送に効果があります。

特徴メッセージング機能を搭載柔軟に設定できるアラーム機能APIによる他社との連携
種類クラウド型
所在地〒220-0004神奈川県横浜市西区北幸2丁目10−39 日総第5ビル 9F
価格・料金プラン初期費用、管理画面利用料:無料月額利用料:1,500円(税込)/台

(7)MOVO Fleet

引用:MOVO Fleet

MOVO Fleetは、自社だけでなく、協力会社の位置情報も一元管理できるため、規模を問わず利用しやすいシステムです。

法令遵守に向けた稼働時間の把握が可能であり、ドライバーの勤怠管理が課題となっている企業に適しています。

機能のアップデートが頻繁に行われるため、現状の環境にあわせた機能性を整えることが可能です。

特徴直感的なUI(操作ボタンやメニューなど)で操作も簡単毎月機能をアップデート複数の協力会社を一元管理
種類クラウド型
所在地〒108-0073東京都港区三田3-14-10 三田3丁目MTビル9F
価格・料金プラン月額利用料:1,980円(税込)/台

(8)KITARO

引用:KITARO

KITARO(キタロー)は、クラウドシステムと車両デバイスの連携で利用できるリアルタイム運行管理システムです。

トラック、バス、ハイヤー、ルートセールスなど、分野や保有車両台数を問わず導入できるため、トラック以外にも社有車を保有する企業におすすめです。

車両デバイスには、車両に差し込むだけのアダプタ、取り付けが必要なデジタコやドラレコがあります。スマホを利用した車両管理も可能で、社外からでも運行状況を確認できます。

特徴位置情報や走行距離を24時間見える化運行日報業務の効率化アルコールチェック結果をクラウド上で管理
種類クラウド型
所在地〒105-0003東京都港区西新橋2-3-1 マークライト虎ノ門 8F
価格・料金プランKITARO×アダプタ(端末レンタルプラン):初期費用無料、月額3,360円(税別)/台KITARO×アダプタ(端末買取プラン):初期費用31,200円(税別)/台、月額1,980円(税別)/台KITARO×デジタコ:本体価格93,500円(税別)/台、月額3,080円(税別)/台KITARO×ドラレコ:お問い合わせくださいKITARO×バイク:初期費用無料、月額3,360円(税別)/台KITARO×モバイル(一括支払プラン):月額980円(税別)/台KITARO×モバイル(毎月支払プラン):月額1,280円(税別)/台

(9)運管PRO

引用:運管PRO

運管PROは、運行管理者の義務である法令遵守に向けた労働者の動態管理をクラウド上で一元管理できる運行管理アプリケーションです。

デジタコを使った自動運転日報の作成に対応しており、ドライバーの運転日報作成による負担を軽減できます。

また、クラウド上での運行指示書の作成に対応しており、ペーパーレスの推進にも役立てられるでしょう。

特徴クラウド対応デジタコによるリアルタイム動態管理危険運転の画像保存クラウド上で運行指示書を作成
種類クラウド型
所在地〒419-0201静岡県富士市厚原247-15
価格・料金プランクラウドアプリ:月額2,640円デジタコ:151,800円/台ドラレコ:66,800円/台4G通信キット:44,000円/台

(10)TCloud for SCM

引用:TCLOUD FOR SCM

TCloud for SCMは、スマホを活用したクラウド型動態管理・配送管理サービスです。

配送状況のリアルタイムでの可視化ができ、到着時間の予測に役立てられます。

また積荷の温度管理、納品カルテ、検品などの機能を搭載しており、積み荷によって活用できることも特徴です。

他システム連携にも対応しているため、顧客との情報共有にも活用できます。

特徴スマホで配送状況を可視化ナビ機能による最適ルートの案内APIを活用した顧客とのシステム連携
種類クラウド型
所在地〒105-8665東京都港区新橋6丁目19番15号 (東京美術倶楽部ビル)
価格・料金プラン※価格は、お問い合わせください。

(11)トラックキング

引用:トラックキング

トラックキングは、クラウド型トラック運行管理サービスです。

車両配車管理などをリアルタイムで確認することができ、運行台帳の作成などにも対応しています。

経理業務に関する売上管理や請求関係書類の発行などの機能が充実しており、外出先からでも配車管理や予約状況の確認が行えます。

特徴車両配車管理などをリアルタイムで確認運行台帳の作成や予実管理を一元管理請求書の発行や入金、各種運行業務に対応
種類クラウド型
所在地〒169-0074東京都新宿区北新宿2-21-1 新宿フロントタワー4階
価格・料金プラン初期費用:50,000円(税別)月額費用:12,000円(税別)~※月額費用は、1アカウントごとにプラス2,000円(税別)~

(12)AORINO Biz

引用:AORINO Biz

AORINO Biz(アオリノ・ビズ)は、法人向けに特化したドライブレコーダーを活用することが特徴です。

取得データをクラウド化してドライバーの安全運転と管理者の業務効率化を支援します。

「あんしん運転通信簿」は良い点・注意点を目視確認できるので、今後の運転技術の向上に役立てられ、優秀なドライバーを評価しやすい環境を構築することが可能です。

特徴緊急時の110番通報機能を搭載危険運転アラート、脇見・居眠りアラート機能1走行ごとに運転通信簿を発行
種類クラウド型
所在地〒169-0051東京都新宿区西早稲田二丁目20番9号 小杉ビル西早稲田
価格・料金プランフロントカメラ単体:月額1,650円(税込)フロントカメラ+リアカメラセット:月額1,980円(税込)【法人限定】フロントカメラ+ドライバーモニタリングカメラ:月額1,980円(税込)※3プランとも月額料金に本体価格を含む※その他オプションサービスあり(別途利用料)

(13)Good Truck

引用:GooD Truck

Good Truck(グッドトラック)は、クラウドを活用した運送業の総合管理システムです。

中継輸送に役立てられる中継機能を搭載しており、実働を登録できるため複雑な中継輸送も自社にあわせて一括管理しやすくなります。

また、ETC利用明細やデジタコによるデータを取り込む機能により、経費の計算なども効率化できます。

特徴実働を登録できる中継機能を搭載外部環境の変化にも柔軟に対応各種帳簿類の作成・発行を一元化
種類クラウド型
所在地〒252-0328神奈川県相模原市南区麻溝台1-13-1 DPL相模原
価格・料金プラン初期費用無料体験プラン:月額無料エントリープラン:月額10,000円(税別)(車両台数20台、従業員数25人まで)ベーシックプラン:月額20,000円(税別)(車両台数20台、従業員数25人まで)スタンダードプラン:月額30,000円(税別)(車両台数・従業員数ともに無制限)

(14)ビークルアシスト

引用:ビークルアシスト

ビークルアシストは、通信型のドライブレコーダーやカーナビを活用したテレマティクスサービスです。

社有車の事故削減や管理・運行業務の効率化をサポートします。トラックに専用の車載デバイスを設置するだけでドライバーの運転状況を容易に把握できます。

特徴専用の車載デバイスに事故削減機能を搭載危険運転に対する警告音やガイダンスでお知らせ画像解析AIによる脇見・居眠り運転のアラート
種類クラウド型
所在地〒113-0021東京都文京区本駒込2-28-8 文京グリーンコート
価格・料金プラン端末購入プラン:月額サービス料980円(税別)~、端末購入費用は別途見積もり端末レンタルプラン:月額サービス料は別途見積もり、端末購入費用は無料※双方ともに月額サービス料に通信料を含む

4.トラック運行管理システムの選び方

トラック運行管理システムは、機能性や導入の容易性などを軸に選ぶ必要があります。抑えておきたい選び方の基準は、以下のとおりです。

  • 自社に適した機能性
  • 導入の容易性
  • 画面の視認性
  • 費用対効果

以下では、自社の課題にあわせた運行管理システムを選ぶ方法を解説します。

(1)自社に適した機能性

自社が抱えている具体的な課題や効率化したい業務内容をリストアップし、優先順位をつけると運行管理システムに求める機能性が把握しやすくなります。

以下では、課題とそれに対応する機能を紹介します。

課題機能
配車業務の効率化・自動配車機能・配送スケジュールの自動作成機能・リアルタイムで位置を把握できる機能
ドライバーの安全教育・危険運転(急発進、急ブレーキ、急ハンドルなど)を検知・記録する機能・運転データの可視化・安全運転教育用のレポート作成機能
車両管理の効率化・車両の整備スケジュールや故障予兆を通知する機能・燃費や走行距離を記録し分析する機能・車両ごとの稼働状況を一元管理する機能
業務負担の軽減・日報や請求書を自動で作成する機能・勤怠データを運行記録から自動で生成する機能
コスト削減と経費管理・燃料消費量のモニタリング・運行コストを詳細に分析できる機能
属人化からの脱却・操作性が簡単なインターフェース・マニュアル化を支援するレポート生成機能
複雑な物流プロセスへの対応・デポ経由の配送などに対応する機能・庸車利用を効率的に管理する機能

求める機能が明確であれば、自社に適したシステムも自然と絞り込むことができ、導入後の効果を最大化できます。

導入前には、現場スタッフや管理者の意見を取り入れながら、自社の業務ニーズに最も適合したシステムを選定しましょう。

(2)導入の容易性

すぐに業務効率化を図りたい場合や、初期費用を抑えたい場合は、設置や設定が簡単なシステム を選ぶことが重要です。

クラウド型システム は、既存のPCやスマートフォンを活用して運用を開始できるため、導入スピードに優れています。

また、物理的な機器設置が不要なため、初期費用を抑えやすく、特に迅速な導入を求める企業に適しています。

一方で、専用機器を伴うタイプ は、ドラレコを活用した運行データの記録や危険運転の詳細な分析など、精密な情報収集が求められる場合に適しています。

しかし、初期設置に時間がかかることが多く、車両台数が多い場合にはさらに手間がかかる可能性があるため、導入スケジュールを考慮することが重要です。

(3)画面の視認性

視認性の高いシステムは、画面上の地図やルート、運行状況などの情報を見やすく表示し、直感的な操作を可能にします。

ドライバーや運行管理者が短時間で情報を把握し、迅速に対応するために重要です。

可能であれば、トライアル版やデモ版を利用して実際に操作感を確認し、現場スタッフの意見を反映した上で導入を検討しましょう。

(4)費用対効果

トラック運行管理システムの費用は提供企業によって大きく異なり、1台あたり月額1,000円程度から利用できるリーズナブルなプランもあれば、専用車載デバイスの購入が必要な場合には費用が1台あたり数十万円かかる高額なタイプも存在します。

たとえば、法定三要素(運行時間、瞬間速度、運行距離)の記録を中心としたシンプルな端末であれば数万円から購入可能です。

一方で、カメラやセンサーを搭載し、より高度な安全運行支援を実現するハイエンド端末は数十万円に達することもあります。

自社の運送業務に必要な機能を見極め、費用対効果を慎重に検討することが重要です。

5.トラック向け運行管理システムの主な活用法

トラック向け運行管理システムの活用法には、経費の見直し運行履歴の分析などが挙げられます。

ここでは、トラック向け運行管理システムの主な活用法を解説します。

(1)運送・管理における業務と経費の見直し

トラック向け運行管理システムを効果的に活用するためには、導入前に現状の運送業務や管理業務を見直し、非効率な部分を特定することが重要です。

業務フローの現状を把握し、以下のようなポイントを洗い出しましょう。

無駄の多い配送ルートルート最適化により、燃料費や時間を削減
紙ベースでの管理業務自動化により作業負担を軽減し、リソースを確保
配車管理の属人化特定の担当者だけが把握しているノウハウを標準化

システム導入前にこれらの課題を明確化することで、導入後の効果を最大限に引き出す準備が整います。

(2)業務効率化に向けた改善策の検討

トラック向け運行管理システムを導入した後は、システムの機能を最大限に活用して業務効率化を進めることが重要です。以下に、システムを活用した具体的な改善策を挙げます。

配車業務の効率化・配送時間の短縮・燃料費の削減・配車計画作成の負担軽減
運行状況のリアルタイム把握・トラブルや遅延発生時の迅速な対応・電話での確認作業の削減・配送状況の透明性向上
事務作業の自動化【効率化できる業務の一例】・日報作成・勤怠管理・請求書発行
業務データの分析と継続的改善・非効率な配送ルートの特定と最適化・ドライバーの運転傾向の把握と改善策の検討・コストの推移を可視化し、無駄を削減

たとえば、配車業務の効率化では属人化しがちな配車管理をシステム化することで、誰でも簡単に配車業務を遂行できる仕組みを構築できます。

また、導入後も定期的にデータを分析し、継続的に業務を改善することで、トラック向け運行管理システムの効果を最大限に引き出せます。

(3)運行履歴の分析

運行管理システムには、車両ごとの運行距離、走行時間、瞬間速度、燃料消費量など、さまざまなデータが蓄積されます。

このデータを活用することで、以下のような効果を期待できます。

効果具体例
運行効率の改善過去の配送履歴から、混雑時間帯を避けた効率的なルートを構築
コスト削減の最適化蓄積された運行履歴データを分析し、燃費の悪い車両や運行ルートを特定
ドライバーの運転傾向の把握車両の稼働時間や走行距離のデータを基に、メンテナンススケジュールを効率化

蓄積されたデータを分析し、フィードバックを反映させることで、継続的な改善も可能になります。

(4)ドライバーの安全教育

運行管理システムは、急発進、急停止、急ハンドルといった危険運転のデータを自動的に記録します。このデータを活用することで、個々のドライバーの運転傾向を把握し、適切な改善策を講じることができます。

危険運転頻度が高いドライバーの特定急ブレーキや速度超過の回数が多いドライバーに個別指導が可能となる
時間帯や道路状況別のリスク分析夜間や悪天候時に危険運転が増える傾向があれば、それに応じた運転注意事項を共有できる

継続的な教育を通じて、会社全体での安全文化を醸成することができます。

6.まとめ

運送業界では、人手不足や燃料費の高騰、時間外労働の規制など、さまざまな課題が山積しています。これらの課題を解決し、業務効率化を図るには、運行管理システムの導入が有効です。

五十鈴株式会社の「トータル物流基幹システムAIR」は、物流全体の業務効率を向上させる総合的なソリューションです。非効率な業務やコスト削減でお悩みの方は、ぜひ五十鈴グループまでご相談ください。

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