ドライバー不足や輸送コストの上昇など、多くの課題を抱える場合、適切な対策を講じなければ配送量の維持が困難になり、顧客へのサービスレベルが低下などにより持続可能な事業運営に支障をきたす恐れがあります。
本記事では、バース予約管理システムの導入によって、どのように作業効率化を図り、物流コストを削減できるのかについて解説します。
1.バース予約管理システムとは

バース予約システムは、バース管理システムとも呼ばれます。
(1)バース予約管理システムが必要な背景

引用:https://wwwtb.mlit.go.jp/chugoku/content/000337333.pdf
バース予約管理システムは、物流センターや倉庫におけるトラックの入退場を効率化し、荷待ち時間を削減するために導入が必要になっています。
従来、バースの利用においては、トラックの待機時間の短縮が課題でした。事前の予約は電話やFAXで行われ、当日の書類提出が必要な場合もあり、荷待ちが発生すると運転手の長時間労働につながっていました。
バース予約管理システムは、タブレット端末やスマートフォンを使用することで、バース予約・受付プロセスを効率化し、より円滑な運用を実現します。
物流センターや倉庫は、運転手の位置情報や予約状況をリアルタイムで確認できるため、入出荷準備を効率的に進めることができます。
(2)バース予約管理システムの機能
バース予約管理システムには、主に以下のような機能が搭載されています。バース予約管理システムの具体的な機能について紹介します。
機能 | 特徴 |
---|---|
バース予約・受付 | トラックドライバーからの予約申請だけでなく、倉庫側からの予約通知など、様々な運用パターンに対応可能 |
バース割り当て | 予約を受け、最適なバースを割り当てる |
予約状況確認 | バースの予約状況をいつでも確認でき、遅延発生時には予約変更も対応可能 |
リアルタイムモニタリング | トラックの現在地を地図上でリアルタイムに確認 |
運転手受付 | 車両から自身のスマートフォンやタブレット端末から受付手続き可能 |
運転手通知 | バースへの誘導案内を通知 |
複数箇所積み降ろし | 複数拠点でも、一度の受付手続きで対応 |
データ分析 | 待機時間や作業時間などのデータを自動的に集計し、可視化する |
システム連携 | WMS(倉庫管理システム)などの外部システムとAPI連携 |
2.バース予約管理システム導入で期待できる効果

バース予約管理システムを導入することで、様々な期待できる効果があります。バース予約管理システム導入によるメリットを理解することで、システム導入の検討を促進できます。そこで今回、5つの期待できる効果について紹介します。
(1)業務最適化
引用:https://www.mlit.go.jp/jidosha/content/001311692.pdf
バース作業の最適化は、物流倉庫や配送センターにおける効率化と生産性向上に不可欠な取り組みです。最適化によって、トラックの待機時間短縮、バースの稼働率向上、作業員の負担軽減、そしてコスト削減など、多くのメリットを享受できます。

①バース作業の最適化
バース作業の最適化は、トラックの到着時間を予測し、調整することで、事前に効率的な作業計画を立て、入出荷作業の効率化を図ります。作業進捗などをリアルタイムに共有することで、入出荷作業の進捗管理を効率化し、スムーズな作業を実現します。
②周辺業務の最適化
バース予約管理システムの導入は、様々な周辺業務の効率化に貢献します。
積載物の内容や積載量を事前に把握できるため、倉庫管理業務も余裕をもって行えるようになります。自社の配車管理システムと連携させることで、データ入力の自動化やトラック誘導の自動化など、更なる業務効率化を実現できます。
(2)バースでの待ち時間の削減
引用:https://wwwtb.mlit.go.jp/kinki/content/000262805.pdf
バース予約管理システムの導入により、トラックの荷待ち時間を削減できます。トラックの到着時間帯を分散させることで、特定の時間帯にトラックが集中することを防ぎ、バースの混雑を緩和します。
川西倉庫株式会社では、トラック予約受付システム導入により、平均待機時間を70%削減している事例もあります。
バース予約管理システムは、ドライバーの負担を軽減し、輸送効率を向上させます。
(3)労働環境の改善

引用:https://www.mlit.go.jp/jidosha/content/001428590.pdf
バース予約管理システムは、労働環境を改善します。バース予約管理システムは、運転手の長時間労働の原因となるバースの混雑を解消することで、運転手の配送業務負担を軽減します。事前に乗り入れるバースの変更依頼や、時間の調整もスマホやLINEなどを通じてすぐに行えます。
ホワイト物流推進運動では、トラック輸送の生産性向上と労働環境の改善を目標としています。バース予約システムを導入することで、ドライバーの拘束時間を短縮し、心身の負担を軽減できます。
バース予約管理システムは、企業の社会的評価を高め、人材確保にも貢献します。
(4)コスト削減
引用:https://www.mlit.go.jp/jidosha/content/001311692.pdf
バース予約管理システムは、待ち時間削減、業務効率化、人員配置最適化により、物流コストを削減します。バース予約管理システムは、トラックの到着予定時刻や積荷情報などを事前に把握し、最適なバースへの誘導を自動化することができます。これにより、バース作業員はトラックの呼び出しや誘導にかかる手間を省き、より効率的に作業を行うことができます。
具体的には、燃料費、人件費、車両維持費などを削減できます。倉庫スペースを有効活用し、保管コストを削減できます。
バース予約管理システムは、企業の収益性を向上させ、競争力を強化します。
3.バース予約管理システムの選び方

バース予約管理システムを選ぶ際には、自社の課題、予算、機能要件などを考慮し、最適なシステムを選定することが重要です。バース予約管理システムを選ぶ際には、以下のポイントを確認しましょう。
(1)自社の課題を解決できるか

引用:https://www.mlit.go.jp/jidosha/content/001311692.pdf
バースの管理に関する自社の課題を洗い出し、最適なシステムを絞り込む必要があります。必要な機能を網羅したシステムを選ぶのはもちろん、操作のしやすさや、運転手とのコンタクトのとりやすさも考慮する必要があります。
バース予約管理システムは、様々な機能を備えていますが、すべての機能が自社にとって必要とは限りません。ドライバーの待ち時間削減が課題であれば、予約受付機能、バース割り当て機能、動態管理機能などが重要になります。倉庫内の作業効率化が課題であれば、データ分析機能、WMS連携機能などが重要になります。
自社の課題を明確にし、必要な機能を備えたシステムを選定することで、導入効果を最大化できます。
(2)料金が予算の範囲内か
バース予約管理システムの料金体系は、月額費用、初期費用、オプション費用など、様々です。多額の初期費用がかかるシステムも多いので、事前によく調べておく必要があります。
バース予約管理システムのほとんどはクラウド型であり、月額費用のみの負担で利用できるサービスも少なくありません。クラウド型のシステムは、月額費用のみで利用できる場合が多いですが、初期費用が高額な場合もあります。
オンプレミス型のシステムは、初期費用が高額ですが、月額費用は比較的安価な場合が多いです。
予算を明確にし、費用対効果の高いシステムを選定することが重要です。
(3)複数バースに対応可能か
バース予約管理システムは、大規模倉庫において、複数拠点での積み降ろしが可能か確認しましょう。
複数の拠点がある倉庫では、トラックが複数のバースで積み降ろしを行う必要があります。従来の手作業による管理では、各バースの予約状況やトラックの到着状況を把握するのに手間と時間がかかり、バースの利用効率が低下する可能性があります。
複数バースを効率的に管理できるシステムを選定することで、作業効率を向上させることができます。
(4)ドライバーへの通知機能が搭載されているか
ドライバーへの通知機能は、スムーズな入退場を支援するために重要です。
荷待ちが発生した際、運転手を呼び出せる機能などがあれば、バースの作業員が呼び出しのために電話をかけたり、歩いてトラックを誘導したりする手間がなくなります。SMSやLINE、専用アプリなど、運転手への通知手段も確認しておきましょう。
ドライバーの利用状況を考慮し、最適な通知手段を備えたシステムを選定することが重要です。
4.バース予約管理システムのおすすめ
(1)トータル物流基幹システムAIR

トータル物流基幹システムAIRは、配車・請求・労務管理・車両管理を一気通貫で管理できる運送管理システムです。シンプルな操作で業務効率化を支援し、日々の配車状況の把握、収益の可視化・改善をサポートします。
特徴 | ・物流業務を包括的に管理できるプラットフォーム・受注から売上まで一元管理し、配送を変革・拠点連携で配車最適化、帰り便活用で配送効率UP |
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所在地 | 〒100-0005 東京都千代田区丸の内2-2-1 岸本ビル |
価格・料金プラン | こちらからお問い合わせできます |
(2)らくらくバース管理

らくらくバース管理は、運転手が直接スマホから荷受所の予約が可能で、予約の変更が必要な場合は個別あるいは一括で連絡できます。
受付・作業開始(完了)・退場時刻などの記録も可能です。
特徴 | 急な配車変更に即座に対応 |
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所在地 | 〒146-0091 東京都大田区鵜の木2-9-7 |
価格・料金プラン | こちらからお問い合わせできます |
(3)ハコベルトラック簿

ハコベルトラック簿は、バースの混雑解消のほか、蓄積データの分析もサポートするバース予約管理システムです。スマートフォンやタブレットからバース予約が可能で、管理画面からバースの作業状況を確認できます。
専用アプリやLINE、SMSにより運転手の呼び出しも可能です。
特徴 | 複数箇所積み降ろしの対応可能 |
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所在地 | 〒103-0027 東京都中央区日本橋3丁目9−1 日本橋三丁目スクエア 2階 |
価格・料金プラン | こちらからお問い合わせできます |
(4)SmartDrive Fleet – 株式会社スマートドライブ

SmartDrive Fleetは、シガーソケットに挿すタイプの簡易的なデバイスや、高品質なドライブレコーダーから走行データを収集し、運転手の位置情報を把握できます。
特徴 | 導入事例掲載数はNo.1 |
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所在地 | 〒100-0006 東京都千代田区有楽町1-1-2 日比谷三井タワー12階(東京ミッドタウン日比谷) |
価格・料金プラン | こちらからお問い合わせできます |
(5)MOVO Berth – 株式会社Hacobu

MOVO Berthは、物流拠点の荷待ち・荷役時間の削減や、物流現場の生産性の向上に役立つバース予約受付システムです。
複雑な運用にも柔軟に対応できる機能を有しており、事前にルールを設計することでさまざまなバースの割り当てパターンを実現できます。
特徴 | 5年連続シェアNo.01(シェアNo.1で圧倒的な導入実績) |
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所在地 | 〒108-0073 東京都港区三田3-14-10 三田3丁目MTビル9F |
価格・料金プラン | こちらからお問い合わせできます |
(6)AirDia

AirDiaはビーコンやスマホを使って、バースの利用状況に関する情報を収集し、AI(人工知能)による分析が可能なサービスです。
最適な物流ダイヤを作成し、無駄を極力省くことにより運転手の負担を軽減し、働き方改革を実現できます。
特徴 | Excelなどで作っているダイヤ表がWeb上で簡単に作成、配布できる |
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所在地 | 〒446-0053 愛知県安城市高棚町芦池121 |
価格・料金プラン | こちらからお問い合わせできます |
5.まとめ
今回は、バース予約管理システムの基本的な機能や、導入することによる具体的な効果、そしてバース予約管理システムの選び方について解説しました。