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物流の運行管理システムは?比較ポイント、無料を含むおすすめ15選

物流DX成功事例10選!効果数値・費用と失敗回避策も解説

物流業界では、人手不足・誤出荷・残業増加・保管効率低下などの課題が深刻化し、改善策としてDX(デジタル技術による業務変革)の導入が急速に進んでいます。

この記事では、物流倉庫DXの成功事例10選を導入前の課題・効果数値・回収期間の観点から比較し、費用対効果のイメージを具体的に持てるよう整理します。

目次

1.物流DX成功事例10選|導入前の課題・効果・費用目安も紹介

(1)AGV(無人搬送車)/AMR(自律移動ロボット)の導入

引用:https://www.mlit.go.jp/seisakutokatsu/freight/content/001609016.pdf

ダイキン工業の西日本パーツセンターでは、補修用部品の入出庫搬送が大きな作業ウェイトを占めており、最長往復約500mにも及ぶ搬送作業の時間短縮と作業負担の軽減が喫緊の課題でした。

この課題に対し、ハンドリフト牽引型のAGV(自動搬送装置)を導入し、最大500kgの中物部品の搬送作業を自動化しました。
AGVは磁気テープに沿って走行し、タブレット端末から簡単な行先指示を出すだけで運用が可能で、バッテリーを外付けにカスタマイズし、交互に充電することで長時間の連続稼働を可能にしました。

結果として、重労働だった入出庫搬送の負荷が大幅に軽減され、現場から好評を得ました。AGV導入の結果、物流倉庫の生産性は15%向上し、2名相当の省人化に成功しています。

また、2019年3月の初期導入後は、業務の繁閑に応じて2~4台をレンタル運用することで、空調部品の需要変動(夏場ピーク)にも柔軟に対応しています。

(2)WMS(倉庫管理システム)

引用:https://www.sbs-logicom.co.jp/sbslgcm/pdf/sbslgcm_ex_wms-case1.pdf

雑貨販売R社の物流センターでは、多品種少量の雑貨を取り扱っており、入出荷や返品業務をマンパワーと紙ベースで処理していたため、生産性が上がらず、誤出荷などのミスが課題となっていました。

この課題に対し、自社開発したWMS(倉庫管理システム)を導入し、用意された機能から不要なものや項目を削除しロジックを単純化することで、約1ヵ月という短期間でのシステム構築を実現しました。

結果として、R社は物流費削減や管理業務の簡素化を通じたコストダウンというメリットを得ることができ、WMS導入が短期間であっても庫内オペレーションの劇的な効率化とコスト削減に繋がることを示唆しています。

DX導入事例集によると、WMS導入により在庫精度の向上や作業ミスの削減、効率的な倉庫管理が実現されることが報告されています。

(3)ロボットによるパレタイズ

引用:https://robo-navi.com/webroot/document/2018RobotHandBook.pdf

レトルト製品・パック詰等のOEM生産を受託する食品加工会社では、受注増加に伴い生産量や品目、顧客ごとの段ボール品種が急増し、最終工程のパレット積作業に多大な負荷がかかっていました。

この課題に様々な形状・積み方・重量に対応可能なパレタイズシステム(ロボット、パレットチェンジャ)を構築し、さらに顧客ごとの多様な段ボールや積み付けパターンに対応するため、ロボットハンドの開発と制御方法の工夫を行いました。

導入後、パレット積工程を担当していた女性作業員2名が重労働から解放され、より上流の検査・計量工程に配置転換されました。多品種少量生産で自動化が難しいパレタイズ作業であっても、ロボットハンドやシステムの工夫により、作業員の負担軽減と生産性向上を両立できることを示しています。

(4)トラック予約・受付システム

引用:https://www.meti.go.jp/policy/economy/distribution/sippers-judgment-criteria-casestudies-book_ver.1.1.pdf

小売を主力とする株式会社バローホールディングスでは、物流センターにおいて、常態化していた早朝のトラックの荷待ちが大きな課題となっていました。

システム導入により、トラックの到着時刻が分散・平準化されたため、常態化していた早朝の荷待ちが解消され、戸外の待機車両はほぼゼロになりました。さらに、これまでは必要だった待機スペースなどを極小化できるという副産物も得られました。加えて、システムによる接車指示の自動化により受付人員の削減が可能となり、配送商品の荷姿等を事前に把握できることで庫内作業のスケジュール組み立ても簡易になりました。

この事例は、予約システムがドライバーの待機時間解消と労働環境改善に貢献するだけでなく、待機スペースの削減や受付人員の削減、庫内作業の効率化という物流拠点側の大きなコストダウンと生産性向上にも直結することを示しています。

(5)自動運転(隊列自動走行)

引用:https://www.fidelity.co.jp/static/japan/pdf/whatsnew/20170713_2.pdf

ヤマト運輸は、東名大区間などの中・長距離幹線(運行約4,400台のうち約4割)を主な対象として、複数の物流事業者が高速道路近隣の専用ターミナルに集まり、荷物を混載した上で隊列自動走行を行うプラットフォーム化を構想しています。

この実現のため、連結台数や車間距離の整理、通行区分設定や割り込み防止策といった特別ルールの整備、専用ターミナルなどのインフラ整備を政府に要望しています。

東名大の幹線区間における運行台数約300台を想定した効果測定では、隊列5台での走行を想定した場合、ドライバーを300人から60人に削減できると試算されており、人件費と燃料費だけで年間8億6千400万円の削減効果が見込めるという定量的なデータが得られています。

さらに、昼夜を問わず走行が可能となることや、九州線や東北線等への展開により、輸送効率はさらに高まることが期待されています。ヤマト運輸の試算では、2020年頃に業界全体で輸送量に対して10万人程度の人員不足が生じると予想されており、隊列自動走行が喫緊の課題解決策として位置付けられています。

(6)ドローン配送

引用:https://www.meti.go.jp/shingikai/sankoshin/shinsangyo_kozo/pdf/009_06_00.pdf

楽天は、世界で初めてドローン物流サービスを一般に提供する「そら楽」プロジェクトを開始しました。第1弾プロジェクトとして、千葉県のキャメルゴルフリゾートで約1ヶ月間、ドローン物流サービスを提供し、完全自律飛行による目視外飛行運用が行われました。

このプロジェクトでは、2機のドローンを使用し片道約220mの距離を飛行、約100種類の商品を取り扱いました。注文は専用のスマートフォンアプリで行われ、ユーザーはアプリ上で配送状況とドローンの飛行位置を確認でき、安全対策として、上空と受取所の風速を常時観測し、カメラを通して受取所の状況を常に確認しています。

この事例は、ドローン物流が新たな利便性の提供、物流困難者の支援、緊急時のインフラ構築といった社会的意義を持つソリューションであることを示しています。
今後は、自律飛行サービスでの操縦者確保不要化や、第三者上空を前提とした安全性能要件の明確化、そしてドローン物流に最適化された専用空域の設定といった課題を解決することで、空の産業革命が期待されています。

(7)自動配送ロボット(AGR)

引用:https://www.nedo.go.jp/content/100953533.pdf

千葉県千葉市の幕張新都心地区では、2022年7月から8月にかけて、中速・中型の自動走行ロボットを活用した移動販売型実証が実施され、近隣スーパーの包装食品(常温で長期保存可能)を保冷して販売しました。

利用者は、機体上部のタッチパネルで商品を選択し、キャッシュレス決済を行うと、扉が開錠されて商品を取り出せる仕組みです。この機体はミニカーに準じた大きさで最高速度15km/hで走行し、自律走行機能を備えており、自動回避が困難な状況では遠隔操作に切り替えて走行します。

この事例により、自動配送ロボットが移動販売という新たなサービス提供形態を可能にし、ユーザーにタッチパネル操作とキャッシュレス決済で非対面での商品購入体験を提供できることを示しています。

(8)スマートロック(置き配)

引用:https://www.mec.co.jp/group_news/mec-c20240313_okihai7.pdf

オートロック付きの分譲マンションでは、居住者不在時の宅配で再配達の必要性が常態化しており、これが物流・運送業界の「2024年問題」(トラックドライバーの時間外労働時間の上限規制)を深刻化させていました。

この課題に対し、三菱地所コミュニティ株式会社は株式会社ライナフと業務提携し、管理するマンションへの「スマート置き配」の導入を推進することを決定しました 。この仕組みでは、配送パートナーごとに認証された配達員のみが入館でき、エントランスの解錠履歴は全て記録されるため、セキュリティを維持しながら運用が可能です。

また、マンションオーナー・管理会社の初期費用、月額費用、工事費用などは全て無料で導入でき、既に全国16,000棟での設置実績があります。導入物件の居住者を対象とした調査では、97%が再配達の減少を実感しており、物流効率化に大きく寄与しています。

この取り組みは、居住者の非接触受け取りへの要望に応え、再配達の必要性を軽減することで、物流・運送業界の「2024年問題」への対応を支援しています。

(9)在庫・輸配送のデータ連携

引用:https://www8.cao.go.jp/cstp/gaiyo/sip/230323/sanko4.pdf

トラック輸送力低下が深刻な社会問題となる中、地域の荷主と物流事業者間で共有するデータ基盤を開発し、物流需給を見える化することが課題となっていました。

この課題に対し、商流需給OPFは、製造業が取引する納入先企業からの発注情報を共有し、PSI(生産・販売・在庫計画)連携を支援します。
中ロット貨物(1~2.5t)の中長距離輸配送を対象に、「配達地域集約拠点直行輸配送モデル」と「荷送り人企業最寄集約拠点集約輸配送モデル」という2つの共同輸配送モデルについて概念検証(POC)を実施。データ基盤に対し共同運行システムを用いてアジャスティングを行い、フォーキャストとネゴシエーションの有効性を検証しながら配送計画を作成しました。

東海地域と関東地域での概念実証運行を行った結果、ドライバーの拘束時間は18.2%削減、積載率は54.5ポイント向上という大きな効果が得られました。また、配達日調整などのネゴシエーションにより、集配物量の日々のバラつきも4.0%〜7.4%減少しました。

この事例は、商流(PSI)と物流のデータを連携したプラットフォームを構築し、共同輸配送モデルを適用することで、積載率の劇的な向上とドライバーの拘束時間短縮を両立できることを示しています。

(10)港湾・国際物流:手続きのデジタル化

引用:https://www.kokusaikouwan.jp/wp/wp-content/uploads/2025/02/kensyuu2023-2.pdf

日本のコンテナターミナルでは、紙、電話、メール等で行われる民間事業者間の港湾手続きが非効率であり、港湾物流全体の生産性向上を図ることが課題となっていました 。

この課題に対し、国土交通省が主導で、港湾手続きを電子化・共有化するプラットフォーム**「Cyber Port(サイバーポート)」の運用が2021年4月より開始されました 。このプラットフォーム内では、各帳票の情報がデータ連携され、重複項目が自動反映されるため、従前に比べて約70%のデータ入力を省略することが可能となります 。

この事例は、「Cyber Port」が日本の港湾物流における手続きのペーパーレス化と共有化を強力に推進し、物流手続きにかかる時間を最大60%短縮できることを示しています。
今後は国際物流全体の「貨物情報の見える化」や効率化、強靭化に貢献することが期待されています 。

2.【2025年版】国土交通省のDX施策・補助金・支援制度の活用ポイント

ここでは、物流分野における国土交通省の主要な補助金制度の概要について解説します。

(1)物流施設におけるDX推進実証事業費補助金

物流施設におけるDX推進実証事業費補助金は、流施設における自動化・機械化・デジタル化を強力に推進し、特に中小物流事業者の労働生産性向上と、多様な人材の確保・育成を目指すことを目的としています。

対象事業の要件システム構築・連携の取り組みと、自動化・機械化機器の導入の取り組みを同時に行うことが必須要件
補助対象となる取り組み例〈システム構築・連携〉:WMS導入/トラックバース予約・受付システムの構築・連携などのデジタル化投資〈自動化・機械化機器の導入〉:AGV/AMR、自動フォークリフト、自動仕分・ピッキング、自動倉庫などの自動化設備
補助率と上限額補助率:1/2以内上限額:システム構築・連携/機器導入それぞれに数千万円規模の補助枠を設定(最新の公募要領で要確認)

出典:https://butsuryu-dx-2025.go.jp/

(2)物流イノベーション実装支援事業

物流イノベーション実装支援事業は、国内物流分野における課題を特定し、その課題に対して先進性を有し、かつ社会実装に資する実効性の高い解決策を提案した者を対象とする委託事業です。
システムや機器の導入による改善だけでなく、物流の革新に繋がるイノベーションの実証を通じて、効果や課題、社会実装に向けたロードマップ等を取りまとめていただくことを目的としています。

目的物流分野の課題解決に繋がる、先進的かつ実効性の高いイノベーションの実現と社会実装
対象上記の目的を達成する具体的な解決策を提案した者(企業・団体など)
事業内容・課題に対する解決策の実証を通じた調査・実証結果に基づき、効果・課題・社会実装に向けたロードマップを取りまとめ、報告書として提出

(3)その他の関連補助金

国土交通省の補助金以外にも、経済産業省や独立行政法人が主導する物流DX関連の補助金制度があります。ここでは、物流効率化に特化した2つの補助金制度について解説します。

(1)持続可能な物流を支える物流効率化実証事業(物流効率化に資する連携実証事業)

持続可能な物流を支える物流効率化実証事業は、経済産業省が主導する補助金制度で、荷主企業を含む複数企業が連携して物流効率化に取り組む実証事業を支援します。改正物流法(新物効法)の実効性を高めることを目的としており、補助上限額が3億円と大規模投資に対応できる点が特徴です。

項目内容
目的荷主を含む複数企業が連携した物流効率化の取り組みを支援し、改正物流法の実効性を高める
対象荷主企業を含む3社以上の連携体(中小企業または中堅企業で、貨物自動車運送事業者との運送契約を締結している荷主企業)
事業内容物流施設の自動化・機械化に資する機器・システムの導入、プラットフォームの構築等に係る実証費用を補助
補助率と上限額補助率:1/2以内、補助上限額:3億円(投資下限要件:3,000万円以上)
補助対象経費AGV、自動倉庫、AIカメラ、無人配送ロボットなどの機械装置・システム費、専門家経費、委託・外注費など

参考:https://logiefficiency-meti.jp/r6h/

② 中小企業省力化投資補助金

中小企業省力化投資補助金は、独立行政法人中小企業基盤整備機構が運営する補助金制度で、人手不足解消に効果的なIoTやロボットなどの省力化製品をカタログから選んで導入できる点が特徴です。物流施設における自動倉庫や無人搬送車(AGV・AMR)なども対象となり、申請ハードルが比較的低いため、中小物流事業者におすすめの制度です。

項目内容
目的中小企業の生産性と付加価値額の向上、賃上げの実現
対象人手不足の状況下にある中小企業・小規模事業者(製造業、運輸業の場合:資本金3億円以下または従業員300人以下)
事業内容カタログに掲載された省力化製品(自動倉庫、検品・仕分システム、無人搬送車(AGV・AMR)など)の導入を支援
補助率と上限額補助率:1/2以内、補助上限額:従業員数により200万円~1,000万円(大幅な賃上げ実現時は300万円~1,500万円)
補助対象経費製品本体価格(機械装置、専用ソフトウェア・情報システムなど)、導入経費(設置作業、運搬費、動作確認費用など)

参考:https://shoryokuka.smrj.go.jp/

経済産業省や中小企業基盤整備機構も、物流DXを支援する補助金制度を提供しています。大規模投資から小規模な設備導入まで、それぞれ補助規模や対象が異なるため、自社の事業規模や投資計画に合わせて最適な制度を活用しましょう。

3.物流DXの失敗例と成功のポイント

物流DXの多くの失敗は、新しい技術やシステムを導入すること自体が目的となってしまい、現場の真の課題やサプライチェーン全体への影響を見誤ることに起因します。

ここでは物流DXを成功に導くために避けるべき陥りやすい3つの落とし穴を提示し、それぞれの失敗パターンから、次に繋がる成功のポイントを考察します。

(1)手段の目的化によるシステム導入失敗

物流DXが失敗する典型的なパターンは、経営層やIT部門が主導し、現場の作業実態やニーズを無視してシステムを導入することです。

現場作業員からすると、新しいシステムは「作業を複雑にするもの」「操作が難しく生産性を下げるもの」と認識され、結果的に導入されたシステムや機器が活用されない「活用されないDX」に陥ります。

たとえば、WMSを導入しても、現場の作業員がハンディターミナルの操作手順を理解できず、結局紙ベースの作業に戻ってしまう、あるいは現場独自の非公式なやり方(裏手順)でシステム入力を省略してしまう、といった事態が発生します。

成功のためには、企画段階から現場のキーパーソンを参画させ、彼らの意見を設計に反映するとともに、システム稼働後も継続的な教育とサポートを提供し、「システムが現場の作業を助けている」という実感を作業員に持たせることが極めて重要です。現場の納得感と習熟度が、DXの効果を最大化する鍵となります。

(2)現場との連携不足による活用されないDX

経営層やIT部門が主導し、現場の作業実態やニーズを無視してシステムを導入することで、結果的にシステムが活用されない「活用されないDX」に陥ります。

これを防ぐためには、導入前の要件定義の段階で、現場の作業フロー・制約条件・例外対応を丁寧にヒアリングし、それを踏まえて画面設計・入力項目・導線を調整することが欠かせません。また稼働後は、操作説明会・育成プログラム・FAQ整備・現場リーダーによる伴走を計画的に行い、業務ルールとシステム運用をリンクさせることで、誰が使っても同じ品質で実行できる状態をつくることが重要です。

例えば、出荷データの自動チェックツールを導入し、数分で完了する照合作業を実現したケースでは、現場への説明不足によりエラー判定が見逃され、誤データの取り込みが発生しました。結果として「システムより人間の照合が安心」という判断に至り、アナログな読み合わせ体制に後戻り。業務効率化のはずが、かえって10分以上余計に時間がかかるようになってしまいました。このような失敗を防ぐには、導入前の現場連携とツール理解の徹底が不可欠です。

DXは現場を置き去りにしては成立しません。現場の負担を減らし、作業効率や安全性の向上という「目に見えるメリット」を当事者が実感できてはじめて、DXは継続的に活用される仕組みへと定着します。

(3)サプライチェーン全体を見ない部分最適の限界

サプライチェーン全体を見ずに、自社内の特定の部門や拠点だけを効率化しようとする「部分最適」に陥るとボトルネックを別の場所に移動させるだけで終わってしまいます。

例えば、自社倉庫内だけに最新のAGVやWMSを導入して作業効率は向上したとしても、その前後の工程、すなわち荷主からの発注データや、配送を担う運送会社との情報連携がデジタル化されていなければ、荷待ち時間の削減や、サプライチェーン全体のリードタイム短縮には繋がりません。

包括的なDXを成功させるためには、自社だけではなく、荷主、運送会社、協力会社を含めた「共創」の視点が必要です。
データの標準化や、共同で使えるトラック予約システムやデータ基盤を構築し、サプライチェーン全体の非効率を解消する「全体最適」を目指すことが、持続的な成果を生むための決定的なポイントとなります。こうした課題に対し、国も2025年4月施行の物流効率化法において、荷主と物流事業者の双方に物流効率化への取り組みを努力義務として課すなど、サプライチェーン全体での協力を促進する施策を進めています。

4.まとめ

本記事では、物流DXを成功に導くための10の事例、政府による支援制度、そして失敗を回避するための重要なポイントを解説しました。DXは単なるシステム導入ではなく、現場との連携、サプライチェーン全体の最適化、そして関係各社との共創によって初めてその真価を発揮します。自社の課題に合わせた戦略的なDX推進が、物流業界全体の持続的な成長に不可欠です。

監修

企業間物流に詳しい!運行管理のプロ監修「運行管理ナビ」編集部です。

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