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運行記録計の装着義務は、2014年(平成26年)の法改正によって「最大積載量4トン以上」の事業用車両へと対象が拡大されています。本記事では、運行記録計の装着が義務付けられる最新のトン数基準を、車両区分やナンバーごとにわかりやすく解説します。
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運行記録計の義務は事業用か自家用か、最大積載量と車両総重量のどちらが基準になるのかなど、判断には複数の前提条件があります。
ここでは、運行記録計の義務基準と混同されやすいポイントを解説します。
事業用(緑ナンバー)の貨物車は、一定以上の車両について運行記録計の装着が義務付けられており、2026年時点の基準は、車両総重量7トン以上または最大積載量4トン以上です。
これは2014年(平成26年)12月の制度改正により、それまでの基準から引き下げられました。
| 確認項目 | 現在の義務基準 |
|---|---|
| 車両総重量 | 7トン以上 |
| 最大積載量 | 4トン以上 |
| 対象車両 | 事業用(緑ナンバー)貨物車 |
一般に4トン車と呼ばれる車両でも、増トン仕様などの場合は義務対象となるケースがあるため注意が必要です。
この基準は「貨物自動車運送事業輸送安全規則」第9条に規定されており、事業用トラックの安全運行管理を目的として定められています。
改正の背景には、4トン車クラスの事故件数が多かったことがあり、国土交通省は対象範囲の拡大によって、運行記録計による客観的な運行管理を徹底し、事故防止を図る方針を示しました。
なお、この義務は新車・既存車を問わず適用されるため、2014年12月以降に基準を満たす車両を使用する事業者は、既存車両であっても装着が必要です。
参考:https://www.mlit.go.jp/report/press/jidosha02_hh_000186.html?utm_source=.com
| 内容 | 義務判断への影響 | |
|---|---|---|
| 最大積載量 | 積載できる荷物の重量 | 4トン以上で対象 |
| 車両総重量 | 車両+乗員+積載物 | 7トン以上で対象 |
最大積載量は積める荷物の重さを示す数値であるのに対し、車両総重量は車両本体に乗員や積載物を含めた全体の重さを指すため、両者を混同しないよう注意する必要があります。
実務では最大積載量だけを見て判断しがちですが、架装や装備が重い車両では、最大積載量が4トン未満でも車両総重量が7トンを超えるケースがあります。
この場合、運行記録計の装着義務が生じるため、必ず車検証で両方の数値を確認することが重要です。実際の確認にあたっては、車検証の以下の欄を確認します。
架装の有無にかかわらず、義務判断は車検証上の数値を基準に行うことが原則であり、車種名や通称(4トン車など)のみで判断しないよう注意が必要です。
事業用の現行基準と白ナンバーの基準が混ざって理解されることで、「8トン」が一律の判断基準のように受け取られやすくなっています。
事業用(緑ナンバー)車両では、2014年以前は「車両総重量8トン以上または最大積載量5トン以上」が義務基準だったため、この旧基準の印象が現在も残っている点が一因です。
一方、白ナンバー(自家用)車両については、現在も保安基準上「総重量8トン以上または最大積載量5トン以上」が装着義務の目安とされています。
| 区分 | 基準内容 | 現在の扱い |
|---|---|---|
| 事業用(旧基準) | 総重量8トン以上/積載5トン以上 | 2014年に廃止 |
| 事業用(現行) | 総重量7トン以上/積載4トン以上 | 義務対象 |
| 白ナンバー | 総重量8トン以上/積載5トン以上 | 保安基準で適用(現行) |
事業用の基準が引き下げられた背景には、平成26年国土交通省告示第787号による「貨物自動車運送事業輸送安全規則の解釈及び運用について」の改正があります。
一方、白ナンバー車両の基準は「道路運送車両の保安基準」第48条の2で定められており、こちらは現在も「車両総重量8トン以上または最大積載量5トン以上」のまま据え置かれています。
このため、同じトン数の車両でも、緑ナンバー(事業用)か白ナンバー(自家用)かによって義務の有無が逆転するケースが生じます。
具体例
このように、ナンバー区分によって適用される法令が異なるため、「8トン」という数値だけで一律に判断することはできません。
参考:https://wwwtb.mlit.go.jp/kinki/content/unkoukirokukeikakudai.pdf

ここでは、義務判断に影響する主な条件を整理し、どのような考え方で確認すべきかを解説します。
同じ重量の車両であっても、事業用か自家用か、貨物輸送か人の送迎かによって、適用される法令や基準が異なります。
運行記録計の判断の基本となるのは「車両のトン数」「緑ナンバーか白ナンバーか」「どのような用途で使用しているか」という3軸です。以下の法令はそれぞれ異なる目的と管轄で定められており、適用される車両の範囲や基準値が異なります。
運行記録計の装着義務を判断する際は、上記の3つの法令・基準を正しく理解する必要があります。
貨物車の場合は、これまで説明したトン数基準を満たすかどうかで義務の有無が判断されます。
一方で、旅客を運ぶ車両については考え方が異なり、貸切バスなどは車両重量にかかわらず、原則として運行記録計の装着が求められます。
このように、同じ車両規模であっても「何を運ぶか」によって適用される基準が変わります。
旅客車両については、貨物車とは別の法令(旅客自動車運送事業運輸規則)が適用されており、事業用バスは重量や定員に関係なく装着義務の対象となります。旅客は「人命を預かる」という性質上、貨物車よりも厳しい基準が設けられているためです。
事業用の緑ナンバー車両には「貨物自動車運送事業輸送安全規則」が適用され、安全管理の観点から比較的厳しい基準が設けられています。
一方、自家用の白ナンバー車両には「道路運送車両法(保安基準)」が適用され、義務が生じる条件はやや限定的です。
この違いから、「自家用だから運行記録計は不要」と判断してしまうケースも見られます。
しかし、白ナンバーであっても条件次第では義務対象となる場合があるため、ナンバー区分だけで判断せず、制度全体を踏まえて確認することが重要です。
事業用と自家用では、適用される法令と基準の考え方が異なります。
事業用(緑ナンバー)は「貨物自動車運送事業輸送安全規則」に基づき、総重量7トン以上または最大積載量4トン以上の車両が対象となります。一方、自家用(白ナンバー)は「道路運送車両の保安基準」により、総重量8トン以上または最大積載量5トン以上が対象です。
このように、事業用は“事業としての安全管理”、自家用は“車両としての安全基準”という異なる観点で規制されているため、基準値にも差が生じています。
運行記録計の装着義務は、トン数・用途・ナンバー区分を組み合わせて判断されるため、単一の条件だけを見ると誤った結論に至ることがあります。
例えば、最大積載量4トンの貨物車であっても、緑ナンバーの事業用車両であれば義務対象となります。一方、同じ4トンでも白ナンバーの自家用貨物車であれば、原則として義務はありません。
義務判断に複数の条件が関わるのは、運行記録計の基準が用途区分やナンバー区分ごとに異なる法令で定められているためです。実務でも次のような勘違いがよく見られます。
正確に判断するには、車検証の「用途」「ナンバー区分」「車両総重量」「最大積載量」をあわせて確認することが重要です。

車両の規模や用途によっては、白ナンバーであっても義務や実質的な対応が求められる場合があります。ここでは、具体的なケースごとに白ナンバー車両で運行記録計が必要になるケースについて解説します。
白ナンバー車両は原則として運行記録計の義務対象外と考えられがちですが、最大積載量5トン以上または車両総重量8トン以上の車両が運行記録計の義務対象に該当します。
自社物件を運ぶ大型ダンプや大型トラックは白ナンバーであるケースが多いものの、この基準を超えれば義務対象となります。
| 車両の状態 | 判断基準 | 義務の有無 |
|---|---|---|
| 大型ダンプ・大型トラック | 総重量8トン以上 | 義務あり |
| 増トン仕様の中型車 | 積載量5トン以上 | 義務あり |
| 4トン車(未増トン) | 基準未満 | 原則なし |
また、4トン車ベースでも補強により積載量を増やした増トン仕様の中型車は、呼称に関わらず実数値で判断されます。
【法的根拠】
道路運送車両の保安基準(第48条の2)では、白ナンバーであっても上記いずれかに該当する貨物自動車は運行記録計の装着が義務付けられています。被けん引自動車(トレーラー)は対象外ですが、牽引する側の車両は基準を満たせば義務が生じます。
また、車両総重量は「車両重量+乗車定員×55kg+最大積載量」で算出されるため、冷凍車やクレーン付き車両など架装が重い車両では、最大積載量が5トン未満でも総重量が8トンを超えるケースがあります。
そのため、車検証の「車両の種類」「車両総重量」「最大積載量」を確認し、実数値で判断することが重要です。
参考:https://www.mlit.go.jp/jidosha/content/H048-2.pdf
自家用の白ナンバー車両であっても、乗車定員30人以上の大型バスは、道路運送車両の保安基準により運行記録計の装着が義務付けられています。工場の従業員送迎バスや学校のスクールバスなどが代表例です。
一方、定員29人以下のマイクロバスについては、白ナンバーであれば原則として義務は生じません。
| 車両区分 | 乗車定員 | 義務の有無 |
|---|---|---|
| 大型送迎バス・スクールバス | 30人以上 | 義務あり |
| マイクロバス | 29人以下 | 原則なし |
バスの場合は車両総重量やトン数ではなく、定員数が判断基準となる点が貨物車と大きく異なります。
この基準は保安基準第48条の2第1項第2号に規定されており、事業用・自家用を問わず適用されます。工場の従業員送迎や学校のスクールバスであっても、定員30人以上であれば装着義務が生じる点に注意が必要です。
なお、定員29人以下のマイクロバスについては、白ナンバー(自家用)の場合は装着義務はありませんが、緑ナンバー(事業用)の場合は旅客自動車運送事業運輸規則により、定員にかかわらずすべての車両に装着義務があります。
消防車や清掃車などの特種用途自動車(8ナンバー)であっても、すべてが運行記録計の装着義務から除外されるわけではありません。判断のポイントは用途やナンバーではなく、ベースとなる車両(シャシー)の重量です。
例えば、コンクリートポンプ車や大型クレーン車、大型清掃車などで、車両総重量が8トンを超える大型車両は、特種用途であっても装着義務が生じます。
一方、救急車や最高速度が著しく低い一部の建設機械などは、例外として義務対象外となる場合があります。
| 車両の種類 | 車両総重量 | 義務の有無 |
|---|---|---|
| 大型清掃車・大型クレーン車 | 8トン超 | 義務あり |
| コンクリートポンプ車 | 8トン超 | 義務あり |
| 救急車・低速建設機械 | 条件次第 | 例外あり |
ここでもやはり、見た目や用途だけで判断せず、必ず車検証の総重量や備考欄を確認することが重要です。
道路運送車両の保安基準では、緊急自動車(消防車・救急車など)、最高速度が毎時35km未満の車両、被けん引自動車は運行記録計の装着義務から除外されています。これらに該当しない特種用途自動車で、車両総重量8トン以上または最大積載量5トン以上の条件を満たす場合は、8ナンバーであっても義務が生じます。
特に、道路パトロールカーや大型散水車、移動式クレーン車、コンクリートポンプ車などは除外対象に該当しないため、重量基準を満たせば義務対象となります。また、消防車でも「緊急自動車」として指定を受けていない資材搬送車や指揮車などは除外されないため、車検証の「用途」欄に緊急指定の有無が記載されているか確認することが重要です。
運行記録計の装着は、法令や保安基準上の義務がなくても、安全管理やコンプライアンスの観点から求められるケースがあります。
白ナンバー車両を一定台数以上保有する事業所では、安全運転管理者の選任が義務付けられており、近年はアルコールチェック義務化の流れを受けて、運行状況を客観的に把握できる手段としてデジタルタコグラフの導入を、自治体や警察が推奨する例が増えています。
また、法的には義務対象外となる4トン未満の車両であっても、事故防止や過労運転防止、説明責任への備えとして、社内規定で装着を必須化する企業も少なくありません。
| ケース | 法的義務 | 実務上の位置づけ |
|---|---|---|
| 安全運転管理者の選任事業所 | なし | 導入を推奨される |
| アルコールチェック対応 | なし | 管理補助として有効 |
| 4トン未満の白ナンバー車 | なし | 社内規定で必須化する例あり |
義務の有無だけでなく、管理体制全体を踏まえた判断が重要です。
国土交通省は、白ナンバー事業者に対しても運輸安全マネジメントの観点から自主的な安全対策を求めており、義務対象外の車両でもデジタルタコグラフによる運行管理を推奨しています。
また、安全運転管理者の選任が必要な事業所では、アルコールチェック義務化の流れもあり、運行状況を客観的に把握できる仕組みとして導入が進んでいます。
法令上の義務がなくても、安全管理やコンプライアンスの観点から導入を進める企業が増えています。
なお、近年は人材不足への対応として、AIを駆使した運行管理が注目を集めています。以下の記事では、AIによる運行管理について詳しく解説しています。


運行記録計の義務は、慣習や業界ルールではなく、法令や基準に基づいて定められています。ここでは、義務の根拠となる法令や取り決めを整理し、制度としての位置づけを整理します。
緑ナンバーの事業用車両における運行記録計の装着義務は、「貨物自動車運送事業輸送安全規則」第9条で定められています。この規則では、運行記録計を用いて瞬間速度、運行距離、運行時間を正確に記録し、安全な運行管理を行うための基礎的な手段として位置づけています。
2014年(平成26年)の改正では、事故防止を目的として対象範囲が拡大され、従来の「総重量8トン以上または最大積載量5トン以上」から、「総重量7トン以上または最大積載量4トン以上」へと基準が引き下げられました。
現在はこの基準を満たす事業用車両が義務対象となります。
貨物自動車運送事業輸送安全規則第9条では、運行記録計に記録すべき事項として「瞬間速度」「運行距離」「運行時間」の3要素が定められています。これらの記録は運転者ごとに保存し、運行管理者が確認・指導に活用することが義務付けられています。
また、未装着や記録不備は行政処分の対象となり、警告や車両使用停止などの措置が科される場合があります。
参考:https://wwwtb.mlit.go.jp/hokkaido/content/000342591.pdf
白ナンバー(自家用)車両における運行記録計の装着義務は「道路運送車両の保安基準」第48条の2で定められています。保安基準は、車両そのものの安全性や構造要件を定める制度であり、一定以上の規模を持つ車両が公道を走行するための標準的な装備として、運行記録計の装着を求めています。
具体的には、車両総重量が8トン以上などの条件を満たす場合に義務が生じます。また、装着する機器には、24時間以上の連続記録が可能であることなど、性能面の基準も定められています。道路運送車両の保安基準第48条の2では、以下の車両に運行記録計の装着が義務付けられています。
・車両総重量8トン以上または最大積載量5トン以上の貨物車
・乗車定員30人以上の自動車
また、緊急自動車、最高速度35km/h未満の車両、被けん引車両は装着義務の対象外とされています。
装着する機器は、24時間以上の連続記録が可能で、国土交通大臣が定める性能基準に適合した型式認定品である必要があります。
運行記録計の未装着や基準不適合は保安基準違反となり、車検不合格や整備命令の対象となる場合があります
参考:https://www.mlit.go.jp/jidosha/content/H048-2.pdf
装着が義務付けられている車両では、精度や耐久性について一定の基準を満たした機器を使用する必要があります。その基準として設けられているのが、国土交通大臣による「型式認定制度」です。運行記録計は、アナログ式・デジタル式を問わず、この認定を受けた機器でなければなりません。
特に重要なのは、速度・距離・時間という法定の三要素を正確に記録できることです。認定機器には、以下の性能基準が定められています。
認定を受けた機器には「認定番号」が付与されており、機器本体の表示や国交省・自動車技術総合機構のリストで確認できます。
参考:https://www.mlit.go.jp/kisha/kisha05/09/090928/02.pdf
参考:https://www.mlit.go.jp/jidosha/content/B089.pdf
記録されたデータは、原則として1年間保存することが求められています。
この保存義務は、形式的な保管ではなく、運転者への安全指導や運行状況の振り返り、事故発生時の状況確認に活用することを目的としています。保存期間の根拠は、事業用と自家用で異なります。
参考:https://laws.e-gov.go.jp/law/402M50000800022
参考:https://www.mlit.go.jp/jidosha/content/001885271.pdf
また、万が一事故が発生した場合には、当時の運行状況を確認する重要な資料にもなります。
記録を残していない、あるいは適切に管理されていない場合、指導や説明ができずリスクが高まります。

運行記録計にはアナログ式とデジタル式があり、法令対応としてはどちらも認められています。
ここでは、両者の違いを整理し、自社にとって適切な選択を判断するための視点を解説します。
運行記録計には、アナログ式とデジタル式(デジタルタコグラフ)の2種類があります。
アナログ式は、円形のチャート紙に針で線を刻み、速度や運行時間を波形として記録する方式です。一方、デジタコはSDカードやクラウド上に数値データとして記録します。
アナログ式は、記録内容を正確に読み取るために一定の慣れや専門知識が必要ですが、デジタコは数値や一覧画面で運行状況を即座に把握できます。
この違いにより、記録の確認や管理にかかる手間には大きな差が生じます。
| 項目 | アナログ式 | デジタル式(デジタコ) |
|---|---|---|
| 記録方法 | チャート紙に波形で記録 | 数値データで記録 |
| 見た目 | 波形中心で読解が必要 | 一覧・数値表示 |
| 確認のしやすさ | 慣れが必要 | 即時に把握可能 |
運行管理を効率化したい場合、記録方式の違いは重要な判断材料となります。
なお、アナログ式・デジタル式のいずれも、国土交通大臣の型式認定を受けた機器であれば、法令上は同等に扱われます。
運行記録計とデジタルタコグラフはいずれも、速度・時間・距離という法定の三要素を記録しますが、記録精度と解析の手間には大きな違いがあります。
アナログ式は、チャート紙に記録された波形を目視で確認し、日ごとに一枚ずつ集計する必要があります。
一方、デジタコは1秒単位の詳細なデータを自動取得し、PCへ取り込むだけで日報や集計資料を作成できます。
この違いにより、記録確認や運行管理にかかる工数は大きく変わります。
| アナログ式 | デジタル式(デジタコ) | |
|---|---|---|
| 記録精度 | 分単位・波形中心 | 秒単位・数値データ |
| 確認方法 | 目視確認・手作業 | PCで自動集計 |
| 管理工数 | 高い | 低い |
人手による確認作業を減らしたい場合、デジタコの方が管理負担を抑えられます。
法定三要素(速度・距離・時間)の記録精度は、型式認定基準で一定の許容差が定められており、アナログ式・デジタル式とも同じ基準が適用されます。ただし、実際の記録頻度や読み取り精度には大きな差があり、デジタコは1秒単位のデータ取得や自動集計により、記録確認の手間を大幅に削減できます。
国土交通省の調査でも、デジタコ導入により運行管理者1人あたりの管理可能車両数が増加するなど、業務効率化の効果が報告されています。

デジタルタコグラフの大きな特徴は、運行記録計としての法定機能に加え、運行管理を支援する拡張機能を備えている点です。急ブレーキや急発進、アイドリング時間などの運転挙動を数値化できるため、安全運転指導や燃費改善に活用できます。
さらに通信型デジタコでは、車両の現在地や走行状況を事務所からリアルタイムで把握でき、遅延やトラブル発生時の早期対応が可能です。
| 機能項目 | アナログ式 | デジタルタコグラフ |
|---|---|---|
| 急操作の検知 | 不可 | 可 |
| アイドリング管理 | 不可 | 可 |
| 位置情報の把握 | 不可 | 可(通信型) |
| リアルタイム確認 | 不可 | 可 |
これらの機能は法令上の義務ではありませんが、運行状況の見える化を進めたい企業にとって、管理精度を高める有効な手段となります。
デジタルタコグラフには、法定記録装置としての基本機能に加え、運転挙動の数値化や燃費管理、労務管理支援、通信型によるリアルタイム動態管理など、運行管理を高度化するための拡張機能が備わっています。
これらの機能は安全指導や燃費改善、業務効率化に活用でき、国土交通省の調査でも事故削減や管理工数の削減効果が報告されています。

運行記録計の導入コストを見ると、アナログ式は本体価格が比較的安く、初期費用を抑えやすい点が特徴です。
一方、デジタルタコグラフは端末代に加え、システム利用料や通信費が発生するため、導入時の負担は大きくなります。
ただし、日報作成や集計作業の自動化による事務工数の削減、運転データ分析による燃費改善、事故削減に伴う保険料抑制など、長期的な運用効果を含めて考えるとデジタコの方が結果的にコストパフォーマンスに優れるケースも少なくありません。
| 観点 | アナログ式 | デジタルタコグラフ |
|---|---|---|
| 初期導入コスト | 低い | 高め |
| 月額・運用費 | ほぼ不要 | 利用料・通信費あり |
| 事務作業の効率 | 低い | 高い |
| 長期的ROI | 限定的 | 高くなりやすい |
導入判断では、初期費用だけでなく継続的な運用効果を踏まえて検討することが重要です。
アナログ式は初期費用を抑えやすい一方で、記録確認や集計に人手が必要となり、長期的には管理コストがかさむ傾向があります。
一方、デジタルタコグラフは端末費用やシステム利用料が発生しますが、燃費改善や事故削減、業務効率化によるコスト削減効果が期待でき、国土交通省の調査でも導入後1〜2年で投資を回収できた複数ケースが報告されています。また、保険料割引など間接的に導入費用を軽減できるメリットもあります。
運行記録計の義務は「何トンから」という単純な基準ではなく、車両の用途、ナンバー区分、最大積載量や車両総重量といった条件の組み合わせで判断されます。
事業用は総重量7トン以上または積載4トン以上が現行基準で、白ナンバーでも総重量8トン以上などの場合は対象となります。
まずは車検証で数値を確認し、自社が義務対象かどうかを整理したうえで、記録内容や保存期間など最低限の対応を行うことが必要です。
五十鈴株式会社の「次世代運行管理システムAIR 」は、運行記録計のデータと連携して日報作成や配車計画を自動化し、現場の事務負担を大幅に削減します。法令遵守と業務効率化をセットで実現し、持続可能な運行管理体制を構築したい方は、ぜひご相談ください。
10年にわたる物流会社での事務経験を持ち、現場実務に精通。2024年に貨物運行管理者資格を取得し、法令遵守と実務の両面から運行管理を支援しています。