運送会社向けクラウドシステム15選｜種類ごとの機能、選定ポイント

物流業界では、2024年の働き方改革関連法施行に向けて、業務効率化が早急な課題となっています。

配車計画の作成や運転日報の管理、経費精算など、日々の業務に追われる中で、いかに限られたリソースを活用するかが重要です。

本記事では、運送会社向けのクラウドシステムについて、選ぶ際のポイントや具体的な導入事例などを解説します。

1．運送会社向けのクラウド型システムとは？

運送会社向けのクラウド型システムとは、受注管理や配車指示などの運送業務をクラウド上で管理できるシステムです。

クラウド型システムは以下の特徴を備えます。

• どこからでもアクセス可能
• リアルタイムでの情報共有が可能
• 多様な業務の自動化・効率化

クラウド型システムはインターネット環境さえあれば、場所や時間を問わずアクセスできます。

複数の営業所間でのリアルタイム情報共有を実現し、運行条件が複雑な場合でも円滑な連携をサポートします。

ここでは、運送会社向けのクラウドシステムの種類と機能、そのメリットについて解説します。

（1）運送会社向けのクラウドシステムの種類と機能一覧

運送会社に向けたクラウドシステムは、目的や用途に応じて以下の6種類に分類されます。

それぞれシステムのタイプと主な機能は、以下のとおりです。

タイプ	主な機能
配車管理システム	・AIによる配車計画の自動作成 ・配車依頼から請求までの一元管理 ・配車情報のリアルタイム共有 ・運転情報による安全運転診断 ・車両予約管理 など
輸配送管理システム	・配車管理機能 ・運賃計算機能 ・運転日報の自動作成 ・貨物追跡機能 ・バース予約機能 など
車両管理システム	・車両予約 ・管理機能 ・アルコールチェック機能 ・免許証等の有効期限管理 ・日報類のデジタル化 ・動態管理機能 など
倉庫管理システム（WMS）	・入出荷管理機能 ・在庫管理機能 ・棚卸管理機能 ・帳票 ・ラベル発行機能
販売管理システム	・販売管理機能 ・在庫管理機能 ・購買管理機能
勤怠管理システム	・勤務状況の確認 ・アラート機能 ・残業 ・有給申請 ・超過勤務確認 ・給与システムとの連携 など

急な受注が発生しても最寄りのドライバーに迅速に配車指示を出すことで、企業における機械損失を予防し顧客満足度を高められます。

さらにリアルタイム共有により、ドライバーが運行中に発生した遅延情報を管理者と迅速に共有でき、即座の対応が可能です。

たとえば、配車管理システムであれば、AIによる配車計画の自動作成機能により、ドライバーの空き状況や最適ルートを即座に計算し、効率的な配車が可能となります。

精度の高い配車計画を瞬時に作成し、配車担当者とドライバーの負担の低減に役立てられます。

配車管理システムの自動配車機能について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

（2）運送会社向けのクラウド型システムのメリット

クラウド型システムの導入により、以下の3つの主要なメリットが得られます。

• コスト削減
• 法規制への対応
• 労働環境の改善

配車管理システムの導入により、燃料消費や無駄な走行時間が減り、ガソリン代や人件費の削減につながります。

また運送業界は環境規制や安全基準といった厳しい法規制に対応する必要があります。

クラウド型システムを導入することで、運行記録や車両点検情報を一元管理し、必要なデータを迅速に提出できるため、法令対応にかかる負担を軽減することが可能です。

さらにクラウド型システムを活用することで、ドライバーの勤務スケジュールや労働時間の管理が効率化されます。

時間外労働規制強化への対応も行えるため、過重労働を防ぎつつ、ドライバーの健康管理まで徹底できます。

2．運送会社向けのクラウド型システムを選ぶ際のポイント

ここからは、運送会社向けのクラウド型システムを選定する際のポイントを紹介します。

（1）他システム・アプリとの連携範囲

既存ソフトと連携できれば、広範囲の業務を効率化できるため一元管理による業務効率化を強固に推進できます。

運送業システムの導入では、他ソフトとの連携やドライバー向けアプリ等の既存システム・アプリとの連携を確認することが重要です。具体的には導入予定のクラウド型システムと以下の連携を確認しましょう。

会計関連ソフト	・売上管理システム ・請求書作成ソフト ・会計ソフト
給与・労務管理ソフト	・給与計算ソフト ・労務管理システム
配送関連システム	・貨物追跡システム ・バース予約システム ・動態管理システム
ドライバー向けアプリケーション	・配送指示アプリ ・GPS追跡アプリ ・状況報告アプリ
在庫・倉庫管理システム	・入出庫管理システム ・在庫管理ソフト ・棚卸管理ツール
顧客管理（CRM）システム	・顧客情報管理ソフト ・発注管理システム

たとえば、会計ソフトと連携することで売上・請求管理がスムーズになり、給与管理ソフトと連携することで運行実績に応じた手当計算が可能になります。

ドライバー向けアプリとクラウド型システムを連携できれば、配送情報の確認や状況報告、GPS機能による位置情報の追跡が可能です。

（2）労務管理を法令遵守も含めて一元管理できるかどうか

2024年問題への対応に向け、労務管理を含めて一元化できるシステムの重要度が高まっています。2024年問題とは、ドライバーの時間外労働に関する上限規制を起点に生じるさまざまな問題です。

限られたリソースを最大限に活用するため、運転時間や荷下ろしの待ち時間などの拘束時間を正確に管理し、労働時間の適正化を図ることが重要です。労務管理を他業務と一元管理することで、以下の効果が期待できます。

運行状況の可視化	拘束時間や運転時間を正確に把握し、そのうえで効率的かつ安全な配送スケジュールを立案
包括的な労務管理の実現	時間外労働制限や健康管理など、労務課題に包括的に対応できる環境を構築
リソースの有効活用	業務効率化による生産性の向上

労務管理を含めて、一元管理の機能を備えたシステムを選択することが、限られたリソースの有効活用にもつながるでしょう。

（3）安全運転に関する機能

物流業界では、安全運転の促進が最重要課題となっています。適切なシステムの導入によって、ドライバーの運転状況を可視化し、事故の抑制や安全意識の向上を図ることが可能です。運送会社向けクラウド型システムでは、安全運転の支援のために以下の機能を備えるものがあります。

運転スコアの算出	加速、減速、急停止などを基に、安全運転スコアを可視化
リアルタイム運転監視	GPSや動態管理で運転中の状況を監視
安全運転教育のサポート	データに基づく教育と研修を実施し、ドライバーの運転技術を向上
事故リスクの削減	運転データを活用し、リスク要因を事前に特定することで事故防止に貢献
メンテナンス負担の軽減	危険運転の抑制により、車両の負荷を軽減

安全運転に関する機能が搭載されたシステムであれば、データを収集・分析することで、ドライバーごとの運転行動が可視化され、適切なフィードバックを通じて運転技術と安全意識の向上を図ることが可能です。

（4）日報機能が簡単に扱えるか

手書きやExcelによる日報作成・管理を簡略化し、正確で迅速なデータ管理を可能にするシステムは、業務の生産性向上に直結します。日報機能が充実しているシステムなら、以下の効果が期待できます。

作業時間の削減	日報作成の自動化により、ドライバーや管理者の業務負担を軽減
データ活用の幅を拡大	自動で収集された配送データを分析し、運送業務全体の改善に活用
業務全体の精度向上	正確な日報データが迅速に共有され、他部署との連携や意思決定を円滑化

日報機能が簡単に扱えるシステムを導入することで、業務効率化だけでなく、データの活用範囲を広げることができます。

（5）経営分析に役立つ機能が備わっているか

従来は給与管理、請求管理、車両管理などが別々のシステムで運用されており、業務全体の非効率性や運用コストの増大が課題となっていました。

現在では業務データを総合的に分析できるシステムも多く、経営判断の迅速化に役立てられます。運送会社向けのシステムで経営分析に役立つ機能には、以下のようなものがあります。

総合データ分析	配送状況、運送費、燃料費などのデータを一元管理
詳細な経費分析	車両別・乗務員別の経費を個別に分析
運転パターンと車両管理	車両のメンテナンス履歴を活用して、故障リスクを低減
売上分析機能	売上構成比率を把握し、どの運送業務が利益に寄与しているかを明確化

経営分析機能が充実したシステムの導入により、データを基にした効率的な運営が可能になります。これにより、収益向上だけでなく、コスト削減や経営判断のスピードアップにもつながります。

3．運送会社におすすめのクラウドシステム15選

（1）物流基幹システムAIR

引用：五十鈴株式会社

五十鈴株式会社が提供する物流基幹システムAIRは、受注や配車・運転日報・請求・仕入れまで、運送業務全般を一元管理できる統合型クラウドシステムです。

自動配車機能とアプリを活用した車両の動態管理により、効率的な配送計画を実現させます。

ドライバーの労働時間管理や運輸日報作成の自動化により、管理者の業務効率まで大幅に向上させられます。

以下では、トータル物流基幹システムAIRの管理画面を紹介します。

メインメニュー	・配送量やドライバーの状態をリアルタイムで監視 ・直感的に操作しやすいデザイン性
配送依頼登録	・登録業務の効率化 ・データアップロードによる登録も可能
配車計画	・配車後、地図で経路を確認可能 ・携帯アプリと連動し、配送進捗の確認ができる
運転日報入力	・日報管理・入力の効率化 ・ドライバー用アプリの使用で運行情報が連携される
請求	・輸送金額を荷主・明細単位ごとに確認できる ・確定後はExcel・PDFで請求書を出力可能

特筆すべきは、複数営業所間でのリアルタイムな連携機能です。

各営業所の配車状況を共有することで、帰り便の有効活用や積み合わせ配送が可能になり、配送効率を向上させます。

営業所をまたいだ配送ルートの最適化により、物流コストの削減とサプライチェーン全体の効率化を実現します。

物流基幹システムAIRは、現場で使いやすく、使用者にとって効果のある総合型クラウドシステムです。

特徴	・自動配車機能搭載を搭載し、最適な経路を計算する ・デポを経由した配送や傭車利用に対応 ・ドライバーの労務管理や運転日報の登録を効率化
所在地	〒100-0005 東京都千代田区丸の内2-2-1　岸本ビル
価格・料金プラン	こちらからお問い合わせできます

（2）Comtruck System

Comtruck Systemでは、一般貨物から軽貨物、自動車陸送、海上コンテナ輸送まで幅広い運送業態に対応しています。

また、配車管理から点呼、運転日報、請求書発行など煩雑な業務を効率的に一元管理することも可能です。

導入時には長年のノウハウをもとに、各社の運用に合わせたカスタマイズを提案しており、既存のExcelデータとの連携も可能なため、スムーズな移行を実現できます。

クラウド型のため初期費用を抑えられ、アカウント数に関係なく一律料金というわかりやすい料金体系も特徴のひとつです。

充実したオンラインサポート体制により、導入からアフターフォローまで手厚いサポートを提供しています。

特徴	・リーズナブルな料金設定が特徴 ・各社に合わせたカスタマイズの提案 ・充実なオンラインサポート体制
所在地	〒104-0061 東京都中央区銀座7-13-6 サガミビル 2階
価格・料金プラン	【月額料金】・LIGHT EDITION：11,000円（税込） ・REPORT EDITION：33,000円（税込） ・FULLPACKAGE EDITION：52,800円（税込）※2024年11月時点での価格

（3）GeoRouter

GeoRouterは、地図とAIを使用して、効率的な配送ルートの設計や配送計画の自動作成、ドライバーへのリアルタイムな運行指示を実現するソフトウェアです。

積載量や稼働時間などの制約条件と、顧客の希望時間などの要望を考慮して、最適な配車ルートを自動作成できます。

画面の案内に従って操作するだけで、きめ細かい条件設定を行うことが可能です。

自動配車が適さないケースや手動での配車が効率的な場合に備えて、直感的な手動配車機能も用意されています。

コースの見える化や自動エリア分割、車両の現在位置や移動軌跡を地図上に表示する実績・動態管理など、多彩な機能を備えています。

特徴	・シンプルな操作性 ・最適な配車ルートを自動作成 ・コストパフォーマンスに優れている
所在地	〒931-8334 富山県富山市千原崎1-7-17
価格・料金プラン	こちらからお問い合わせできます

（4）SmartDrive Fleet

SmartDrive Fleetは、専用ダッシュボードを通じてパソコンやモバイル端末から車両の位置情報をリアルタイムで確認できるため、走行中や停止中といった車両の状態が一目でわかります。

安全運転診断機能により、ハンドリングや加速・減速などの運転傾向を総合的にスコアリングし、危険な挙動を即座に検知して通知できます。

走行データの自動集計による運転日報の作成や、全車両の稼働状況を把握することも可能です。

SmartDrive Fleetは、シンプルで直感的な操作画面を採用しており、定期的なアップデートによって操作性の改善や新機能の追加を行っています。

特徴	・リアルタイムで車両の状態を把握できる ・運転傾向のスコアリングが可能 ・シンプルで直感的な操作画面
所在地	〒100-0006 東京都千代田区有楽町1-1-2 日比谷三井タワー12階（東京ミッドタウン日比谷）
価格・料金プラン	こちらからお問い合わせできます

（5）“一番星”運送業システム

引用：システムギア株式会社

“一番星”運送業システム”は、請求書発行から車両・運転手管理、燃費管理、経営分析まで運送業務を総合的にサポート可能です。

発地や着地、品名、車種などを組み合わせた複雑な運賃計算にも柔軟に対応しており、得意先ごとに異なる計算方法にも対応できる仕様となっています。

画面のカスタマイズや単価の自動記憶機能により、スピーディな入力作業を実現しています。

運転者台帳では免許や資格情報、違反・事故履歴などを一元管理でき、労働者名簿や各種リストの作成も簡単に行えます。

整備カレンダー機能と組み合わせることで、免許更新や車検、点検などの期限管理も確実に行えるでしょう。

特徴	・請求管理や経営分析まで幅広く対応 ・複雑な運賃計算に対応 ・運転者台帳にて運転者の情報を一元管理
所在地	〒550-0002大阪市西区江戸堀1-9-14 システムギア大阪ビル
価格・料金プラン	こちらからお問い合わせできます

（6）KITARO

KITAROは、リアルタイムな位置情報や走行状況を把握でき、安全運転向上や業務効率化などに活用できるシステムです。

GPS機能により車両の位置情報を10秒ごとに更新し、リアルタイム追跡を実現しています。

安全運転とエコドライブの評価機能も搭載しており、急ハンドルや急ブレーキなどの危険運転の発生数、アイドリング時間などを自動的に数値化できます。

また、従来は手書きだった日報や月報をクラウド上で自動作成するため、ドライバーの作業負担を大幅に軽減できるでしょう。

特徴	・GPS機能による正確な追跡機能を搭載 ・運転技能の数値化による運転の評価機能 ・初期費用や取付費用が不要
所在地	〒105-0003 東京都港区西新橋2-3-1 マークライト虎ノ門 8F
価格・料金プラン	こちらからお問い合わせできます

（7）DriveDoor

DriveDoorは、日次業務の最適化と経営部門のDX化を実現できるシステムです。

一般貨物から特積み、航空貨物など幅広い運送業態に対応しており、運行管理から請求・入金管理、経費管理まで総合的なサポートを提供しています。

利用ID数の制限もないため、5台から数千台、1拠点から100拠点まで柔軟に対応が可能です。

さらに、各社のデジタコやETCとの連携も容易に行え、車両ごとの走行経路や原価など詳細なデータも把握できます。

特徴	・利用ID数の制限がないため、大規模な拠点でも利用可能 ・デジタコやETCとの連携も簡単 ・各種情報をリアルタイムで集計・確認できる
所在地	〒272-0015 千葉県市川市鬼高2-9-13
価格・料金プラン	こちらからお問い合わせできます

（8）トラッカーズマネージャー

トラッカーズマネージャーは、視覚的にわかりやすい画面構成を採用しており、デジタル機器に不慣れな方でも直感的な操作が可能となっています。

配車計画の立案から車両管理、請求書発行まで、簡単な操作で行え、わからない点はサポートサービスが丁寧にフォローします。

車両と運送に関する情報を1つのシステムに集約することで、車両1台あたりの収益を正確に数値化できる点も特徴です。

今まで勘に頼っていた細かな部分まで可視化することが可能となっています。

また、クラウド型のシステムを採用しているため、事務所のパソコンでデータを管理する場合と比べて、情報の滅失や漏洩リスクが大幅に軽減されるでしょう。

特徴	・直感的にわかりやすい画面構成 ・サポートサービスが充実している ・車両1台あたりの収益を数値化できる
所在地	〒105-0012東京都港区芝大門2-5-5 住友芝大門ビル 5F
価格・料金プラン	こちらからお問い合わせできます

（9）車楽クラウド

車楽クラウドは、30年以上の実績を持つ車楽シリーズを時代とニーズに合わせてクラウド化したサービスです。

インターネット経由で利用できるため、専用ハードウェアの購入が不要であり、導入費用やメンテナンス費用を大幅に抑えられます。

現在使用中のパソコンから、インターネット環境があればすぐに利用できる点が特徴となっています。

また、申し込み後にログインIDとパスワードが発行されれば即座に利用を開始できるため、システム構築の待ち時間なく短期間での導入が可能です。

最新OSや法改正への対応、新機能の追加などのバージョンアップも自動的に行われるため、利用者は常に最新の環境を追加費用なしで利用できるでしょう。

特徴	・発売から30年以上の実績 ・ログインIDとパスワード発行後すぐに使用可能 ・最新環境を追加費用なしで利用可能
所在地	〒701-0164 岡山市北区撫川839-1
価格・料金プラン	こちらからお問い合わせできます

（10）Good Truck

Good Truckは、情報共有から配車、労務、事務など多岐にわたる機能を一元化することで、業務効率を大幅に向上させます。

目まぐるしく変化する業界ニーズに応えるため、機能改善や新機能の追加を継続的に行っています。

拘束時間の管理では、累計時間や残り時間を一目で把握できる設計となっており、適切な配車計画や勤怠管理に役立つでしょう。

事業所単位ではなくID単位で契約するため、複数の営業所間での情報共有や一元管理が可能です。

インターネット環境があれば、社外PCやモバイル端末からもアクセスでき、初期費用やバージョンアップ費用も不要となっています。

特徴	・実務経験者が現場目線で開発したシステム ・拘束時間が一目でわかる設計 ・複数の営業所間で情報共有や一元管理が可能
所在地	〒252-0328神奈川県相模原市南区麻溝台1-13-1 DPL相模原
価格・料金プラン	【月額料金】・エントリープラン：11,000円（税込） ・ベーシックプラン：22,000円（税込） ・スタンダードプラン：33,000円（税込）※2024年11月時点での価格

（11）LOGI-Cube EXPRESS

引用：株式会社コモンコム

LOGI-Cube EXPRESSは、ワイドな画面設計と大きなボタンで利用者にやさしい使用感を実現しており、画面右部分には独自のガイダンスを登録できるなど、導入初期のサポートが充実しています。

請求項目は自由に登録できるため、業務に合わせた請求書の作成が可能です。

また、請求書作成の進捗状況を可視化し、内容訂正後の発行漏れを防止するアラート機能により、正確で迅速な処理を実現できるでしょう。

売上実績や稼働状況は車両別・運転者別に集計でき、直接費、間接費、運行三費での収支分析もできます。

特徴	・一目でわかりやすい画面設計 ・内容訂正後の発行漏れを防ぐためのアラート機能 ・外部システムとの連携可能
所在地	〒813-0044 福岡市東区千早5-13-38 ルリアン香椎参道 6F
価格・料金プラン	こちらからお問い合わせできます

（12）DiSynapse

DiSynapse（デシナプス）は、運行管理や労務管理、点呼記録など、運送業界で重要な情報を一元管理できます。

運送業システムの開発に長年取り組んできた情通が、現場の声を反映させながら開発を行い、常に改良と改善を重ねています。

それぞれのシステムを連携させることで、データを効果的に活用し、受注から実績管理まで幅広い業務を連携することが可能です。

また、DiSynapseは自社開発のシステムであるため、企業ごとのニーズに応じた細かいカスタマイズにも対応できます。

特徴	・運送業に必要な機能が豊富 ・導入企業数が300社を超える実績がある ・自社開発のため、細かいカスタマイズにも対応可能
所在地	〒982-0024　宮城県仙台市太白区砂押南町2-3 日興ビル3F
価格・料金プラン	こちらからお問い合わせできます

（13）ATRAS21

ATRAS21は、トラック協会推奨の運転日報を参考にした入力画面により、システム導入初心者でも安心して利用できます。

売上金額や傭車料の入力により、請求書および支払書の管理を簡単に行えるでしょう。

日付や得意先コードなどの条件で未確定日報データを抽出し、一括で確定できる機能を備えています。日々の日報入力だけで専用用紙不要の罫線付き請求書を発行できるため、請求業務が大幅に簡素化されます。

車両経費入力画面も用意されており、売上金額と燃料費から車検費用などの経費を対比することで、車両別の収支を詳細に把握することが可能です。

特徴	・トラック協会推奨のフォーマットを参考にした入力画面 ・日報データの作成をExcel感覚で行える ・車両別の詳細な収支を把握可能
所在地	〒080-0803  北海道帯広市東3条南8-1-1 NKビル 3F
価格・料金プラン	こちらからお問い合わせできます

（14）INFO-Logi

INFO-Logi（インフォ・ロジ）の特徴はリーズナブルな料金設定と簡単な操作性、見やすい画面表示です。

豊富なカスタマイズ機能により、オリジナルのページ構成や独自の帳票作成が可能で、パソコンだけでなくモバイル端末からもアクセスできます。

労務管理機能では、運転時間や荷降ろしの待ち時間、休憩時間などを詳細に管理でき、運転手の働き過ぎを防止できます。

デジタコとの連携オプションにより、より効率的な労務管理を実現できるでしょう。

砂利やガラス、IT機器、飲料など多様な荷物や業態に対応しています。

また、GPS・ETC・物流システム・財務システムなどと連動することで、業務効率化と働き方改革を総合的にサポートすることが可能です。

特徴	・リーズナブルな料金設定 ・簡単な操作性 ・多様な荷物の業態に対応
所在地	〒700-0973岡山県岡山市北区下中野477-5 3F
価格・料金プラン	・初期設定費用：66,000円（税込） / 1社 ・導入支援費用：8,500円（税込） / 時間 ・システム基本料金：36,500円（税込） / 月 など※2024年11月時点での価格

（15）Transport

Transportは配車管理、勤怠管理、運行管理など、運送業におけるさまざまなデータの入力・分析に対応可能です。

開発元のエコシステムズは、運送管理システムにおける20年以上の経験と250社以上の豊富な導入実績を活かし、業務の効率化をサポートしてくれます。

Transportはカスタマイズ性と一元管理に優れており、幅広い業務形態に合わせて適切な入力フローを構築でき、運行データや受注情報、経費などのさまざまなデータを一元的に管理することも可能です。

特徴	・250社以上の導入実績 ・業務形態に合わせたカスタマイズ ・運行データや経費など一元管理
所在地	〒451-0045愛知県名古屋市西区名駅2-4-3ウエスタンビル75
価格・料金プラン	こちらからお問い合わせできます

4．運送会社向けのクラウドシステムの導入事例

（1）自動配車システムの導入で配車業務の負担軽減

地図ソフトを使用した手動での配車計画作成に丸二日を要していた企業では、担当者の負担が重く、土地勘や経験が必要なため、引継ぎも困難な状況にありました。

独自のAIアルゴリズムを搭載したシステムの導入により、最適な配送ルートが瞬時に自動作成されるようになり、配車計画作成時間が数時間に短縮し、配送業務の標準化と引継ぎのスムーズ化を実現しました。

導入したシステムは独自開発のAIアルゴリズムにより、何十万通りの計画を瞬時にシミュレーションし、最適な配送ルートを提案できます。

（2）在庫管理システムで複数拠点の混在パレットを一元管理

全国の在庫保管センターでは、複数種類のパレットが混在し、管理システムも統一されていなかったため、効率的な運用が困難な状況でした。

システム導入によるレンタルパレットと自社所有の物流容器の一元管理により、出荷・入荷情報の照合が簡単に実施可能となりました。

伝票電子化機能との連携でリアルタイム性が向上し、在庫管理負担の軽減や帳簿との差異削減を実現し、レンタルパレットの適正投入量が把握できることで、無駄なコストを防止しました。

（3）車両管理サービスで運行状況の可視化

委託先の運送会社から運行実績の入手が必要なことによりダイヤ検証に多くの時間と手間がかかる課題を抱える企業において、自社で運行実績を確認する方法の確立が課題となっていました。

車両へのGPS端末の装着と車両管理サービスの導入により、5秒ごとの位置情報取得や配送実績の可視化、待機実績の確認、日報の自動生成などまで可能となりました。

ダイヤ検証の時間を12時間から6時間に半減させ、運行管理の効率化と精度向上を同時に実現しました。

5．まとめ

ここまで、運送会社向けのクラウドシステムについてや選ぶ際のポイント、おすすめのクラウドシステム、導入事例について解説しました。

運送業界は2024年問題をはじめとするさまざまな課題に直面しており、業務効率化とコスト削減の実現は急務となっています。